Re:Complex
ロングインタビュー

まずはどんなグループなのか?という基本的な部分からおさらいしていきたいんですが。

長澤翼:『マンモスター』っていう関西の放送局MBSでやっていたオーディション番組から誕生した男女15人のダンス&ボーカルグループです。

それまでは個々にキャリアを積まれて?

長澤:僕は8歳の頃から子役をやってました。そこからEXILEさんに影響を受けて「アーティストになりたい」と、ダンスとボーカルのスクールに通って色々なオーディションを受けていく中で、(Re:Complexの)1期生と2期生のオーディションがあったんです。1期生がこの中だとこのダブル森下(森下翔、森下真帆)、2期生が和田光平と辻内祈と僕。僕は1期生のオーディションでは落選してしまって、2期生オーディションで合格してリベンジしました。本当に夢を諦めようとしていたところで見つけた、ラストチャンスで。

そんな逆境から、今では全体をまとめる役になったんですね。

長澤:はい、まさかの(笑)。

辻内:わたしは最初、お兄ちゃんが歌とダンスを習っていたのを見て「わたしもダンスしたいな」って。お母さんも元々歌手になるのが夢やったみたいだし、音楽が大好きな家族なんです。それでavexさんのスクールに通わせてもらったりする中で、たまたま『マンモスター2期生オーディション』を見つけて。「わたしも受けたいな」、ダンス&ボーカルグループとして(活動したい)って思いました。

翔:僕は、駅まで車で30分くらいかかるようなド田舎でずっと、あまり何も考えずに育ってたんですけど、小学6年生のときに生命にかかわる大きな病気にかかっちゃって。入院中に「なんで生きてるんやろ」とかめっちゃ考えていて、退院後にいろんなダンスのショーやイベントを家族と回るようになってからは、自分も何か伝えられるようになりたいと思ってダンスを始めて、高校生のときにエンターテインメント業界で仕事がしたいっていうことを両親に伝えました。安定した仕事じゃないから、2年くらいは否定され続けたんですけど、やっぱり自分の夢を曲げられなくて。説得し続けて入学した大阪の専門学校で、2年生のときに先生が「受けてみたら?」ってこのオーディション番組のことを教えてくれて、自分としてもすごく良いチャンスやなって。

いろんなエンタメを観にいく中で、自分はダンスだ!って思える何かがあったと。

翔:そうです。何かわからないんですけど、音に合わせて踊っている姿がすごくキラキラして見えて。踊るっていう言葉の意味も色々あるんやな、ただ身体を動かすんじゃなくて伝わるものがあるんやなと。

和田:僕は物心ついたときからもう、歌うことと踊ることがとにかく好きで、小学校5年生からダンスを習い始めたんです。最初は習い事くらいの感覚でゆるーくやってたんですけど、表に立ちたいっていう夢がずっとあったし、自分の好きな歌とダンスで何かを与えられる人になりたいと思って、高校2年生のときから本格的に始めました。スクールでは(長澤)翼くんと一緒だったんですけど、いろんなオーディションに書類を何度挑戦しても、なかなか合格まではいかないことがほとんどで。年齢的にそろそろ周りが就職とかを決める時期で焦りもあったので、これでダメならそろそろ終わりにしようかな?っていうのが、このオーディションだったんです。

長澤さんと「一緒にこれを受けようぜ」みたいな話はしたんですか?

和田:じゃないんです。

長澤:本当にたまたまです。2次審査の合格発表のとき「あれ?」って。でもオーディションを受けてるってことは知ってましたし、結構いろんな会場で(和田)光平とは会ってて。

和田:そう、過去にもいっぱい(笑)。

長澤:だから「光平も受けてんねやー」くらいやったんです。でもまさか……

和田:こうして最後まで、一緒にやっていくことになるとは思ってなかったです。

運命ですねぇ。ではお待たせしました、真帆さん。

真帆:わたしは小さい頃からずっとダンスをやっていて、TRFさんのバックダンサーや『a-nation』のオープニングダンサーとして出演させて頂いたりもしていたんですけど、あるときミュージカルにダンサーとして出演したとき、言葉で何かを伝えられることがすごく素敵だなって、歌とかお芝居にすごく興味が湧いて。エンターテインメントの世界に憧れを持って、歌もお芝居も習い始めたんですけど、ハタチを過ぎたくらいから「歌を歌いたい」っていう自分の中の芯が決まりました。

メンバーそれぞれ、実にさまざまなキャリアを持ったグループですね。

長澤:そうなんです。ダンスとボーカル、どちらも未経験のメンバーもいますから。

和田:ポテンシャルだけで来たっていう。

翔:叩き上げの。すごいんです、今ではめちゃくちゃダンスも歌もできるようになって。

キャリアだけじゃなく性別も年齢もさまざまですが、それならではの感じることや難しさ、強みの部分をどう捉えていますか?

長澤:個のキャラクターが強い分、どうしてもどこかでズレが生じたりはあるから、そこは常にしっかりとメンバー同士で話し合いをして、作り上げていかないといけないのかなと思うんです。でも逆にこのメンバーだからこそ、しっかりまとまったときにものすごい化学反応が起きて、パワーを発揮できるとも思っています。

翔:誰一人似たようなキャラクターがいないから、個々の個性を伸ばした上で、15人でひとつのRe:Complexっていうパッケージをちゃんと打ち出せるんじゃないかと。

見る側からしても面白いですよね。推しがいたり、この人とこの人のペアが私は好き、とか。

翔:そうですね! 一回のライブの中でも「今回はこのメンバー(の組み合わせ)でやるんや」とか、複数のライブを観たような感覚になれるんじゃないかなって。

和田:全員曲、男性曲、女性曲、男女混合曲って4パターンあるんですけど、混合の曲は曲によってメンバーもバラバラで、ライブごとに変えていったりしているので、毎回内容が違うんです。

翔:このパターンで、っていうのが良い意味で決まっていなくて。見せ方も組み合わせ次第で無限大なんじゃないかと思います。

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