将来的にはエンタテインメント性を重視したショーイズムがあふれるライブをやりたい

RIRIさんはこれまでに、フェスを含めて数多くのライブステージに立ってきました。特に印象深いライブを3つ挙げてください。

RIRI:まずは去年の『サマソニ(サマーソニック)』です。東京と大阪、共に出演時間は早めだったにもかかわらず、たくさんのお客さんに来て頂けて超満員になったのが嬉しくて。

サマソニは2016年にBEACH STAGEに初めて立ってから、毎年出演してきましたからね。

RIRI:そうなんです。最初は数百人のお客さんでしたけど、それが一万人入る場所まで行けて。去年のサマソニは初めての大きなステージで、ステップアップできた喜びもあったし、特に大阪の方は2階席も埋まっていて、あの景色は忘れられないです。

2つ目の印象深いライブは?

RIRI:2つ目は初めての海外でのライブだった『SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)』です(2017年3月)。小さい頃から世界で活躍したいという思いがあったので、ワクワクもあれば不安もあって。頑張ってMCは英語で話して、途中で「グローバルにやっていきたいんだ」っていう夢を語ったらお客さんから拍手が沸いて、応援してくれる感じが伝わってきてメチャクチャ嬉しかったんです。自信もついたし、世界という夢に向かって燃える気持ちにもなりました。気づけたこともいっぱいあったし、重要な体験ができたなって思います。

3つ目は?

RIRI:LINE LIVEでのZeddとの共演です(2018年3月)。夢みたいな時間っていう言葉をよく聞くけど、これこそがそれだって思うくらい大興奮でした。一緒に「ステイ」を演奏させてもらったことも嬉しかったんですけど、ライブの後のトークコーナーで「私はグラミー賞をめざして頑張りたいです」と話したら、「僕もまだ獲ってないから一緒に頑張ろうね」って言ってくれて。もう本当に嬉しすぎて、ついハグしちゃったくらい(笑)。彼からもらった言葉やパワーは今の自分にすごく影響を与えているし、当たり前にZeddさんと共演できるような、世界的なアーティストになりたいなっていう思いも強くなりました。

今年1月にアルバム『NEO』を携えて初の全国ツアーを開催しましたが、ツアーを経てライブに対する姿勢に変化はありますか?

RIRI:『NEO』ツアーは初めてセルフプロデュースでやったんです。どういう構成で、どういう世界観で、どういうことを伝えたくて、ダンスもどういうジャンルでどういう振付で、どんなダンサーに頼みたいかっていうことも全部自分で考えてトライしたんです。そうやってセルフプロデュースをやってみて、自分がやりたいことが明確になりました。大変なこともあったけど、かなりプラスになったと実感してます。

RIRIさんがめざすライブスタイルは、どのようなものなんでしょうか?

RIRI:ライブにはいろんなスタイルがあると思うんですけど、ゆくゆくは大きなステージでやりたいし、そうなったときはエンタテインメント性を重視したショーイズムがあふれるライブをやりたいんです。でも、今は客席との距離が近い会場が多いので、そういう場を活かして、いつも応援してくださるファンの方ともっとコミュニケーションして心を通わせるライブをやりたいなと思ってます。

『NEO』ツアーでは目をひく真っ赤なスパンコールのホットパンツで登場し、ビートに合わせてお尻をシェイクするなど、実力のあるバックダンサーと共にハイレベルなダンスパフォーマンスを繰り広げました。ダンサーを従えて自分も踊るというスタイルはこれからも継続していきたいと考えていますか?

RIRI:そうですね。そういうライブは前からやってみたいと思っていて、『NEO』ツアーで初めて挑戦したんです。やっぱりダンスが入った方がパフォーマンスとして魅せられる要素が増えると思うし。歌えて踊れるっていうライブをこれからもめざしていきたいです。

ライブを行うときに一番大事にしていることは?

RIRI:シンプルに、今、自分ができる最高を届けるっていうことを考えています。あとは音楽を通じて、いつも応援してくださるファンの方に感謝の思いを届けるっていうことを大事にしていますね。

ステージに立つ前に必ずやっていることはありますか?

RIRI:ウォーミングアップでストレッチをしたり、声帯を潤すために吸入器でミストを吸っています。あとは唐揚げをよく食べますね。それも油で喉を潤すため。だからライブの日のお弁当は、唐揚げが入ってるものを頼んだりします。あと、私はビヨンセが大好きなので、ライブが始まる直前にビヨンセのライブのオープニング映像を観て、気分を高めてステージに出ることもあります。

ビヨンセのライブ映像は、ライブに合わせてその都度変えるんですか?

RIRI:結構な頻度で観るのは『I Am…World Tour』の映像です。ビヨンセの登場を待つ観客が大興奮している様子が映っているし、ビヨンセがバックステージからステージに向かっていくところから始まるんです。あれを観ると「さあ、私もいくぞ!」って燃えるんですよね。

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