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LIVE MASTERS

山中さわお(the pillows)

2017.12 GUEST山中さわお(the pillows)

テーマ人生で一番影響・衝撃を受けたLIVE

菅野:菅野結以が@FMからお送りしています『LiveFans』12月のマンスリーゲストは、この方です!

山中:こんばんは。the pillows 山中さわおです。よろしくお願いします。

菅野:よろしくお願いします。さわおさんといえば、GLAYのJIROさん、ELLEGARDENの高橋宏貴さんとのTHE PREDATORSが来月、およそ2年半ぶりに再始動すると。全国ワンマンツアーも始まります。<Arabian Dance Tour> 愛知には1 月22 日(月) 会場は、名古屋ボトムライン。そして、通販&LIVE会場限定シングル“Arabian dance”もリリースされるということで…再始動するきっかけは何だったんですか?

山中:THE PREDATORSはメンバー各々での活動がもちろんあるので、なんとなく2年に1回、3年に1回ぐらいのペースで動いてきたんですね。サブバンドで人間的にも仲が良い者同士なので、基本的にはどうであれ続けていくことが前提なので、なんとなく1年半くらい経って、たまたま3人で飲んでるときがあったら、そろそろどうしようかという話をして、で、スケジュール合わせるのが結構大変なので、早め早めに動かなければならないので、とりあえず飲んでるときに「このあたりならできそうかね、ということは何かしらレコーディングするでしょ、じゃあこのぐらいに2人が曲を書いて、早めにくれたら俺、歌詞書いとくから」って…結構リリースよりも1年くらい前にその会話をしていて、それで今度はスタッフがちゃんとスケジュールを調節してレコーディングとツアーの日程が出るみたいな流れですかね。THE PREDATORSをやってないときも、JIROくんと高橋くんとはお互いのLIVEとか、飲みに行ったりもするので、まぁ自然にかな。

菅野:そろそろやりますか的な感じで始まっていくんですね。普段その3人ではどんな話をしてるんですか?

山中:どんな話をしてるんだろうなぁ。だいたい僕は業界のいろんな人の陰口を仕入れてくるので、それを2人が苦笑いで聞いているという、そういった感じかな。

菅野:ゴシップボーイ(笑)。主にさわおさんがテーマを…。

山中:そうだね。人の悪口言ってるのが一番楽しいからね(笑)。

菅野:こんな堂々と言う人なかなかいない(笑)。2年半待っていたファンも多いと思うんですけど、このツアーはどんなツアーにしたいなあというのありますか?

山中:“Arabian dance”というさっき聴いてもらった曲、これはJIROくんの曲で、歌詞は僕が当てはめたんですけども、“Arabian dance”というのは、日本人的に耳馴染みがあるのはベリーダンスっていう結構セクシーなダンスというか、おへそを出して腰を細かくシェイクするようなやつで、<Arabian Dance Tour>なんでとりあえず高橋くんにベリーダンス覚えてくれってお願いしたんですけど、何でか断られてしまってね…。

菅野:何ででしょうね(笑)。

山中:高橋のくせに生意気だなあと思って。

菅野:何で高橋さんにだけ頼むんですか(笑)。

山中:いやぁ、JIROさんにそんなことは言えませんよ。

菅野:そういうのあるんだ(笑)。

山中:全然違うからもう。JIROびいきと高橋バッシング。俺のなかで全然違うから、もちろん。

菅野:ひどいですね(笑)。じゃあもしかしたらどこかでベリーダンスが…。

山中:最初、あいつ何のことだかわかってないから「わかりました〜!」って言って、しばらくしたら「YouTubeで確認したんですけど、無理っすね。」って返事が来て(笑)。

菅野:確認したんですね、一応。もしかしたらファイナルあたりで何か披露してくれるかもしれない。楽しみにしております。そして、山中さわおさんとは毎週違う角度からLIVEをテーマにお話していまして、今週は2週目。2週目のテーマは「人生で一番影響・衝撃を受けたLIVE」…色々LIVEを見てこられているかと思うんですけど。

山中:そうですね。憧れのロックスターを見て、本当に涙が出るほど感動するっていうのは長い人生のなかで、もちろん何度もあるんですけども、衝撃を受けたというか、直結して自分のバンド活動に影響を及ぼしたという意味においては、95年の11月3日だったのか…早稲田の学祭でthe pillowsと、オープニングアクトのような扱いでまだデビュー寸前のTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTと2つでやったんですけど、それがすごい衝撃的だったかな。そのときの自分のバンドの調子の悪さもあり、なんとなく自分の今のバンドはこれで、このやり方でいいんだろうかとモヤモヤしているタイミングで。ミッシェルがね、デビューアルバム『cult grass stars』がロンドンレコーディングだったのかな。デビューが決まって、ロンドンに行ってレコーディングして、帰ってきてすぐのLIVEみたいな感じで、メンバーのテンションがすごい高くて、めちゃめちゃカッコ良かった。その前からまだミッシェルが客がスッカスカで5〜6人しかいないみたいな、下北沢の屋根裏とかでやっているときから見ていてすごいカッコ良かったですし、チバくんとは同い年だし、すぐに仲良くなって…。チバくんはいま現在The Birthdayでベイスという音楽事務所にいるんですけど、ベイスというのは僕の所属しているバッド・ミュージックと姉妹店みたいな、そういうこう…なんて言ったらいいだろう?

菅野:ファミリー的な?

山中:そうですね。ファミリー的な会社なんですけど、もともとは1つで、そのバッド・ミュージックに(THEE MICHELLE GUN ELEPHANTを)誘ったのは僕で、いま現在ベイスの社長に「新人をやる気ありますか?」って言ったら、「ある」って言うから、「めちゃめちゃいいのいますよ!」って言って、下北沢の屋根裏に一緒に連れていって、そしたらLIVEを観てこれはカッコイイ!となって、うちに所属することが決まり、そしてデビューが決まり、皆さんご存知のとおりズドーンと売れて、まんまとその後何年もミッシェルに食わせてもらったね。もくろみ通り、まんまとね(笑)。

菅野:そんなもくろみがあって紹介したんですか(笑)。

山中:チバくんは同い年だけどもthe pillowsはメジャーデビューをもう91年にはしていたんです。デビュー当時、僕らライブハウスではすごい勢いで賑わっていて、わりとあっという間に1000人は呼ばないけど7〜800の会場ではやってたので、その頃はすごい調子良かったんだよね。インディーズでは結構威張ってたんだけど、メジャーデビューしたときにはメジャー界では結構底辺という感じで、同期のMr.Childrenとかスピッツとかウルフルズがみんなメガヒットを飛ばしていくなかthe pillowsだけはさっぱり低空飛行していたので。低空飛行したと言ってもまだ客は300、400はいるなという感じだったので、ミッシェルは後輩のような気分というか、心の中でちょっとだけ何か下に見てるような感覚がおそらくあったんですね。先輩のような気分が。でもそのLIVEがめちゃめちゃカッコ良くて、おそらくお客さんもthe pillowsのファンがほとんどだったんですけども、みんなもう目がハートになって心を奪われているのがわかったんですね。この後に自分達が出てって、しかもちょうど95年というのはthe pillowsの過渡期で、今みたいなロックサウンドではなくて、一度その当時の渋谷系という言葉で呼ばれていた、もっとソウルミュージックとかリズム&ブルーズとか。僕はスタイル・カウンシルとかも好きだったのでレゲエとかボサノヴァも取り入れるような、一人のソングライターでいかに色んなサウンドをやるかみたいなちょっとおしゃれな、小賢しいといえば小賢しい、テクニック的にもすごいでしょ感を出すような。そういう感じのバンドで、だけどセールス的にはうまくいってなくて、というときにシンプルなロックン・ロールのデビュー前のTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTを見てもうガツンとやられて、あれ自分は何やってるのかな?みたいな、その後にポップ・ミュージックをやりにステージに上がるのがとっても嫌だったのを覚えてる。

菅野:へぇー。言ってみれば後輩みたいな人にロックこれだぞ!というのを見させられたみたいなものなんですね。

山中:そうだね。元々ロックを好きになった自分というのは理屈ではなくてただカッコイイって、何だかわからないけどカッコイイってものが一番大事だったのに、段々と色んな知識とか技術を身につけてきて、こんなコード進行まだ誰もやってないだろうとか音楽理論が先にあったりとかして。そういう風に作って、「なんですごいのにみんな褒めてくれないんだ!」みたいなすごいだろっていう看板を出してたんだよね。でもそこでこんなはずじゃなかったと気付いて、ちょうどその頃、この後かこの前かわからないんだけど、後々the pillowsというバンドを立て直すのにとても大切な“ストレンジ カメレオン”という曲があって、その曲を作って、結果それでおしゃれサウンドを捨てて、元々好きだったデビューの頃に近いギターロックバンドにまた戻るわけなんですけど、まあ色々大きなきっかけだったかな。この早稲田で観たTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのLIVEは…。

菅野:変に大人になってしまいそうなところを、初期衝動のほうにグッと引き戻されたみたいな感じだったんですね。しかもミッシェルを会社に入れたのがさわおさんだったっていう。

山中:まあ、食わしてもらうためにね(笑)。

菅野:そしてそれがうまくいったっていう、めちゃめちゃ面白い知られざる真実が(笑)。今でも(THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの)メンバーとは?

山中:うん、仲良くしてるよ。

菅野:へぇー、交流あるんですね。ではそんなthe pillows をロックに引き戻したTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTの曲をオンエアしたいと思うんですけど、どの曲にしましょか?

山中:じゃあやっぱりデビュー曲の“世界の終わり”。

ARTIST INFORMATION

山中さわお(the pillows)

山中さわお(Vo, G) 真鍋吉明(G) 佐藤シンイチロウ(Dr)

1989年9月結成。1991年シングル『雨にうたえば』(ポニーキャニオン)でデビュー。

1992年初代メンバーであるベーシストの上田ケンジが脱退。

2004年には結成15周年を記念してMr. Children・BUMP OF CHICKENらが参加したトリビュートアルバム『シンクロナイズド・ロッカーズ』を発表。

2005年には海外での活動を本格的に始動させ、現在までに6度のUS TOURを行い、ヘッドライナーを務めたツアーでは全箇所ソールドアウト公演となるなど、海外での人気も高い。

2009年結成20周年記念日となる9月16日には、初の武道館ライブを大成功に収めた。

2014年に、結成25周年を記念してUNISON SQUARE GARDEN・a flood of circleらが参加した自身2枚目となるトリビュートアルバム『ROCK AND SYMPATHY』を発表。

2017年3月には21st ALBUM『NOOK IN THE BRAIN』を発売。11月からは、自身初となる旧作の再現ライブツアー“RETURN TO THIRD MOVEMENT! Vol.1”を開催。結成28年を超えてなお、コンスタントに楽曲制作とツアーを行う。

RELEASE

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近年、ライブ動員数は増加傾向にあり2016年は過去最高の4,768万人を記録。ライブやフェスといったリアルの場での音楽体験を求めるユーザーが増えています。本番組では、そんなライブに徹底的にこだわり、あらゆる角度からライブの魅力を紹介していきます。