LIVE MASTERS
2018.03 GUESTNulbarich
テーマ今まで1番衝撃・影響を受けたLIVE
菅野:菅野結以が@FMからお送りしています『LiveFans』3月のマンスリーゲストは、この方です!
JQ:NulbarichのヴォーカルJQです。よろしくお願いします。
菅野:よろしくお願いします。そして、セカンドアルバム『H.O.T』リリースおめでとうございます!
JQ:ありがとうございます!
菅野:3月7日にリリースになりましたけど、『H.O.T』というのはどういう意味合いがあるんですか?
JQ:そもそも「HOT」という意味もあるんですけど…。
菅野:熱い?
JQ:はい。イカしてるとか、そういう意味と、あと、頭文字で「Hang On Tight」という…。
菅野:Hang On Tight?
JQ:Hang On Tightは「しっかり掴まっていてね」っていう意味です。
菅野:へぇー。すごいわかる!Nulbarichのモード…たしかに掴まってないと振り落とされそうな勢いみたいなこと?じゃないですか。
JQ:全然(笑)。まぁ、そうなれるように頑張ります!っていう思いを込めているんですけど。掴まってくれた人に対して、スリルないとね…いやじゃないですか。掴まっていたけど意外とイージーに掴まれていたら、掴まっている側もつまんねぇだろうなっていう思いもあったので、「しっかり掴まっていてね」って自分で言っとけばもうちょい頑張るだろう俺らっていう。
菅野:自分への叱咤激励も込めてってこと?
JQ:そうですね。言っとけみたいな。
菅野:私も聴かせてもらったんですけど、本当に“バランス感覚の鬼”だなと思って。どの曲もすごく偏差値の高いことをやっていて、ドープになりそうなことをやってるのに、それが最終的な耳心地はすごくなめらかにポップに仕上げてるっていうのが、何なんだこのバランス感覚っていう。すごいなと。
JQ:僕、褒められ慣れてないんで…。
菅野:(笑)。JQさんにとってどんなアルバムになりましたか?
JQ:今作は去年の経験がしっかり詰め込まれたっていうか、自分たちでも去年の経験って整理しきれない経験だったので、整理つく前に忘れちゃう気がするから一旦今の感情をアルバムに込めて、去年得たものを自分たちで対外的に見れる作品を作りたかった。作ってるときは結構無心でしたね…。
菅野:ファーストアルバムがすごい反響だったと思うんですよ。ファーストなのにものすごい広がり方をして、それからのセカンドってすごいプレッシャーもあったんじゃないかなぁと思ったんですけど、そんなこともなかったんですか?
JQ:そうですね。自分たちが想定していた以上の反響というか、聞いてくれた人の数だけでも想定はしてなかったので…。『Guess Who?』(ファーストアルバム)を作ったときからそれをひっさげて1年活動して、得た自信のほうがデカかったんで、前作をひっさげて1年活動した僕たちって考えれば、『Guess Who?』を超える、超えないというよりも繋がっているイメージだったので、『Guess Who?』で得たものを次のアルバムに反映する…うまく説明できないですけどそんな感じです。
菅野:たしかにアルバムを出して1年間はめちゃめちゃLIVEとか、いろんなところでやってきた経験があったから大丈夫っていうのがあったんですかね。
JQ:はい。『Guess Who?』が支えてくれてたんで大丈夫っていう。
菅野:素晴らしい。そしてこのアルバム(『H.O.T』)をひっさげてまたワンマンツアーがもうすぐ始まるということで。
JQ:そうですね。もうすぐですね。
菅野:「“ain’t on the map yet” Supported by Corona Extra」、3月14日(水)大阪なんばHatchからスタートして、3月16日(金)・17日(土)は、新木場STUDIO COAST。これもすでにソールド・アウト!早い!そして全国をまわって、愛知公演は4月13日(金)ダイアモンドホール。すごいソールド・アウトばかりでみんなLIVEに行けないってことで追加が出たと噂を聞いたんですが…。
JQ:そうなんですよ。4月25日(水)ZEPP DiverCity Tokyoで追加公演をさせていただけることになりましたので、ぜひぜひ遊びに来てください。
菅野:詳しくはHPを皆さんチェックしてください。ということで、毎週違った角度からLIVEをテーマにお話していますが、今週、2週目のテーマは「今まで1番衝撃・影響を受けたLIVE」。
JQ:ここ何年かはよくビルボードにLIVEを観に行くことが多くて、最近観たのがBrian McKnightとかJoeとか結構R&B系のアーティストを観に行くことが多いんですけど、そのなかでも1番衝撃を受けたのが、最近なんですけど、Erykah Baduを観に行きまして。衝撃的でしたね。これは。
菅野:20周年で来日していた時の?
JQ:そうですね。
菅野:もうミューズですもんね。
JQ:もう…。
菅野:言葉になってない(笑)。アメリカのネオソウルシーンのミューズ。本当に他の誰とも似てない唯一無二の存在と人だと思うんですけど。これは来るってなった時から行こう!って決めていたのですか?
JQ:そうですね。それこそ1番最初(前週)に言った、共通の知り合いと行ったんですけど。
菅野:あ、そうなんですね!私、誘われてない。めっちゃ行きたかったぁ〜。
JQ:来るらしいよみたいなときから絶対行きたいって言って一緒に行ったんですけど、いやもう…。
菅野:(笑)。ちょっと言葉にしてもらっていいですかね。一応ラジオなんで。
JQ:でもほんとに言葉になんなくて…。
菅野:たしかに本当にいいLIVE観たときって表現できないですよね。
JQ:なんか唖然としちゃったっていうか、Erykah Baduって僕、すっげぇタイプなんですよ。
菅野:女性として?
JQ:女性としても大好きなんですけど、アーティスト性含めて全部が…なんかもう「何とかしてくんねぇかな」って思っていたんですけど、LIVEを観てるときは。
菅野:「何とかしてくんねぇかな」?(笑)。
JQ:僕を何とかしてくれないかなとすごい思っていたんですけど…。
菅野:そんな感想が飛び出てくる(笑)。
JQ:でも本当にLIVEが独特で、僕が観たときのステージはバドゥの上をレーザーが傘みたいな形でずっと回ってるんですよ。点のレーザーがぐるぐるバドゥの周りを回ってるんですけど、バドゥがずっとそのレーザーと遊びながら歌ってるんですよ。
菅野:へぇー。掴もうとしたり?
JQ:そう。ちょっとぶっ飛びすぎてて最初分かんなかったんですけど、だんだんそこに説得力が出てきたりとか、彼女独特の世界観ていうのが…パジャマで歌ってたんで。
菅野:え?!
JQ:くまさんの人形を股にぶら下げてパジャマで歌ってたんですよ。最初でっかいコートを着てたんですけど、脱いだらパジャマだったんですよ。めっちゃイケてましたね。
菅野:へぇー。すごいリラックスした状態で歌われてたってことなんですね。生であの歌声を聞くとどうなるんですか?
JQ:どうなっちゃいますかねぇ(笑)。本当にシビれましたね。
菅野:ですよね。歌の力がCDでもすごいのに。
JQ:ご飯頼んでいたんですけど全然食べてなかったですね。
菅野:ビルボードでのいいLIVEあるあるですね。頼むけど食べる余裕ない、目を離せなくなった…。
JQ:衝撃的だったですね。その後に何本か(Nulbarichの)LIVEがあったんですけど…。
菅野:影響された部分ありました?
JQ:一生懸命頑張ってるけど、もっとすげぇの見ちゃってるからずっと落ち込んでる感じっていうか(笑)。「もうちょい何とかなんねぇかな、俺」って思いながら。
菅野:その落ち込みってめちゃめちゃ大事ですよね。それで人ってどんどん成長していくところがあるから。
JQ:変わりたいっす(笑)。成長したい。
菅野:今ちゃんとそう思えてるって素晴らしい。そのErykah BaduのLIVEのセットリストの中から1曲お届けしようかと思うんですけど…。
JQ:はい。僕の本当に大好きな曲なんですが、Erykah Baduで“On & On”。
今まで1番衝撃・影響を受けたLIVE
-
BBL 10th Anniversary Premium Stage エリカ・バドゥ
2017/10/12 (木) 20:00 開演 @ Billboard Live TOKYO (東京都)
[出演者]Erykah Badu
Setlist
- 1. Caint Use My Phone
- 2. Hello
- 3. Out My Mind, Just in Time
- 4. On & On
- 5. ... & On
- 6. Love of My Life (An Ode to Hip Hop)
- 7. Appletree
- 8. Time's a Wastin
- 9. I Want You
- 10. Don't Stop the Music
- 11. Back In The Day (Puff)
- 12. Next Lifetime
- 13. Danger
- 14. Otherside of the Game
ARTIST INFORMATION
Nulbarich
メンバーであるシンガーソングライターJQがプロデュースするバンド。
親交の深い仲間と共に、スタイル・シチュエーションなどに応じたベストなサウンドを創り出す。
ファンク、アシッド・ジャズなどのブラックミュージックをベースに、ポップス、ロックなどにもインスパイアされたサウンドは、国内外のフィールドで唯一無二のグルーヴを奏でる。
Nulbarich(ナルバリッチ)という名前には、Null(ゼロ、形なく限りなく無の状態)、but(しかし)、Rich(裕福、満たされている)から作られた造語であり、形あるものが全てではなく、形の無いもの(SOUL、思いやりや優しさ含めた全ての愛、思想、行動、感情)で満たされている「何も無いけど満たされている」という意味が込められている。