【オフィシャル・ライヴ・レヴュー】Gold Panda_Half Of Where You Live

2013/05/17

Gold Panda※クレジット:Teppei

日本でライヴを披露するのは約1年4か月振りとなるゴールド・パンダ。過去に日本に住んでいた事もある大の親日家でこれまでにも何度も日本で公演を行っているため、すでに日本にもファンが多いアーティストだが、今回のライヴはセカンド・アルバム『Half Of Where You Live』のリリースを6月に控えたライヴだけあってこれまで以上に高い注目が集まっていた。

ユーフォリックに自らのセットを終えたスター・スリンガーからバトンを受け取った彼のライヴは、打って変わって抑えたビートと最小限の上音のシーケンスだけで構築された静謐な立ち上がり。ベッドルーム・ミュージック的とも言えるパーソナルな質感の音作りを基調とする彼らしいスタートで、祝祭的なムードに包まれたスター・スリンガーのライヴとの対比も相まって、一気に会場がゴールド・パンダ色に染まっていく。ラップトップをメインで使用していた以前とは異なり、サンプラーやドラム・マシーンを主に使用したパフォーマンスへと変えた事で、音の躍動感が段違いに向上。以前はステージでどこか手持ち無沙汰な表情を見せる瞬間もあったが、今回のライヴではフロアの反応を見ながら機器を叩いて音を変化させていく姿が印象的だった。音のレイヤーを過度に重ねることなく、ビートと上音の細やかな変化によってフロアを静かに揺らしていくスタイルながら、ファースト・アルバム『Lucky Shiner』収録曲のフレーズが飛び出すと観客から大きな歓声の上がる瞬間も多数。セット後半からは次第に音がドリーミーに変化し、ダンスを意識して再構築されたビートと相まって徐々にオーディエンスの熱量も高まっていく。そして、彼の代表曲の1つである〈You〉のヴォーカル・ループが響き渡った瞬間、会場はこの日一番のピークを迎えた。ラストを飾ったのは、デビュー曲〈Quitter’s Raga〉。同曲のプレイ中もずっと鳴り止まなかった観客からの歓声は、彼がここ日本でいかに愛されているかを改めて思い知らせてくれた。

ゴールド・パンダは、以前からダンス・カルチャーと自分とは距離があると言い、今でもライヴをする事には慣れていないと話していた。しかし、この日見た彼のライヴ・パフォーマンスからは、世界各地をツアーしてきた事によるパフォーマンスの洗練と、セカンド・アルバムを完成させ、自身がさらに成長・進化を遂げているという自信が伝わってきた。

(青山晃大)


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■ Live Fansのアーティスト情報ページ
[GOLD PANDA] https://www.livefans.jp/artists/3274

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