jealkb 『丞昇薔薇ノ気流』ツアー埼玉公演レポート到着!

2013/11/11

jealkb

2013年の2月から5月にかけて行った全国5ヵ所をまわる全国ツアー『崖淵薔薇ノ背水』から約5ヵ月。jealkbは、『丞昇薔薇ノ気流』と名付けられた新たな旅に出た。

この『丞昇薔薇ノ気流』というツアータイトルは、“このままバンドを続けることが出来るのかどうか”が問われた、まさに崖っぷち状態でのツアーだった『崖淵薔薇ノ背水』からの流れで付けられたモノであったと言う。彼らの武器とも言える映像(VTR)を一切使わずに、純粋に演奏だけで勝負しようと丸腰で挑み、自らの実力で、崖っぷちから這い上がった彼らは、“這い上がった後は丞昇するのみ!”という意気込みを掲げ、『丞昇薔薇ノ気流』というタイトルに、新たな目標を置いたのである。

10月5日の名古屋を皮切りに始まったこのツアーは、10月19日の福岡、そして11月9日の埼玉、12月5日大阪とまわり、2014年の1月4日の渋谷公会堂でファイナルを迎えるのだが、このワンマンツアーの流れの途中に、SiM、NOISEMAKER、ギルガメッシュらと4バンドで東名阪をまわった対バンツアー『Vampire Circuit2013』(11月1日大阪・2日名古屋・4日東京)を挟み込んで行われたのである。
揺るぎない自分たちの個性を持ちつつも、視野を広く持っている彼らは、SiM、NOISEMAKER、ギルガメッシュというラウド系のバンドとの共演を果たしたことで、そこで吸収したすべてをjealkbというバンドに、しっかりと注ぎ込んでいたのだ。

彼らの音に変化を感じたのは1曲目に届けられた「Julia」のイントロだった。ポップでキャッチーな印象のこの曲が、ガラリと印象を変えたヘヴィチューンに変化していたのである。

「かかってこい! 埼玉!」
ノッケから攻め立てるhaderu。
たった数ヶ月見ないうちに、ここまでライヴの印象を変えてしまうとは。彼らの成長と進化に驚かされた瞬間だった。1曲目に届けられた、切なさを含んだ歌モノである「恋心」も、サウンドが太く厚みを増したことで、この曲に込められた切なさと後悔が、より深く胸に突き刺さってきた。音の変化もあってか、haderuの歌にも大きな成長が見られた。
そのサウンドの変化には、サポートギターの存在も実に大きく関わっていたと言える。この先、さらに音を貪欲に追求していきたいというメンバーの意向もあり、このツアーから、サポートを加え、ツインギター体制で挑んでいるのだ。このサポートの名前は“サポト”。3文字のステージネームから構成されているjealkb故の命名である。絶対的な実力を持つこのサポトは、メンバーと共にjealkbの音を進化させてきた存在とあって、メンバーとの息もピッタリ。そんなサポトの参加によって、純粋にギターの厚みが増したことはもちろんのこと、edieeのギタープレイにも余裕が生まれ、表現が豊になっていたのだ。そんな上モノの変化は、自ずとリズム隊にも変化を与えていた。elsaのドラミングとdunchのベースプレイにも、いままで以上の安定が宿り、より奥行きのある深いリズムを感じさせるモノとなっていたのである。

この日、jealkbに感じた変化はサウンド面だけではなかった。これまでもエンタテイメント性の強いバンドではあったが、バンドとしての魅せ方にも確実な成長を感じさせられたのだ。
ここで一番の成長を感じさせてくれたのはベースのdunchだ。寡黙なプレイスタイルが個性でもあったdunchだが、この日は、何度も上手に構えるedieeの元へと絡みに行き、音を重ねるというパフォーマンスを魅せてくれたのである。そんな動きのある魅せ方は、オーディエンスをしっかりと呑み込み、ハードロックンロールナンバーである「歪ミイズム」では、ステージ上もフロアも、境界線が無い程に熱いノリを生み出し、手放しで盛り上がったのだった。続けて届けられた「DISCHARGE」では、“ラウド系のバンドのノリを、jealkbのライヴにも取り込もう”というhaderuの提案により、客席の中に大きなサークルを描き、一定の方向にみんなで勢い良く走るという、“サークルモッシュ”を作らせ、いままでにないhaderuのノリをそこに作り出したのだった。

その他、この日は、haderuが客席にダイブするなどのパフォーマンスも見せた、終始攻めの体制でのライヴとなったのだが、決してエゴにならぬよう考えられたライヴ構成でメリハリをつけながら、あくまでもオーディエンスを一番に楽しませつつ、対バンツアーで吸収した硬派なバンド像を、ここに提示してくれたのである。
「過去最高のノリでしょ! メジャーデビューして6年。“所詮、芸人がお遊びでやってる暇つぶしバンドだろう”って言われて、馬鹿にされて、悔しい思いをしてきたけど、このノリなら目標である武道館に行けるよな! 武道館に行って、いままで馬鹿にしてきた奴らを見返してやりたいんだよ! BLITZやZeppやAXもやってきたけど、まだまだそこじゃ満足してないし、そこじゃ見返せないんだよ。武道館に立つまでは。だから、絶対に武道館行ってやるからな!」(haderu)
そんなhaderuの声に歓声を上げるジュアラー(ジュアラー=jealkbのファンの名称)も、この日のライヴを最高の景色に導いた重要なエンタテイナーであったと思う。

“過去最高のノリ”と言わしめた、どこにも負けないノリを生み出していた今日という日の音に、彼らの強い意志と、本気を感じた。
きっと、この勢いは、2014年1月4日のファイナル渋谷公会堂に繋がることだろう。
この日のライヴは、ニコニコ動画で初の生配信を試みていたのだが、ナント、視聴者数は23,633人にものぼったと言う。
10月31日で、メジャーデビュー6周年を迎えたjealkb。
きっと彼らはこの先、ますます本物のバンドとして成長していくことだろう。

カメラマン:田中伸二
ライター:武市尚子



【丞昇薔薇ノ気流 ツアーファイナル】
2014年01月04日(土) 渋谷公会堂
OPEN 17:00 STRAT 18:00
問)H.I.P 03-3475-9999 (全日10:00~18:00)
料金:全席指定 ¥4,800(税込) ※3歳以上有料


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■ Live Fansのアーティスト情報ページ
[jealkb] https://www.livefans.jp/artists/1728

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