『HOT STUFF presents Ruby Tuesday 2』2014.10.21 at 渋谷WWW ライブレポート公開！
2014/11/04
第2回目となる「Ruby Tuesday」(＠Shibuya WWW)では、初参加となるセプテンバーミーがトップバッターとして登場。背筋の伸びた男前な女性ドラマー岸波藍とベースのココナッツ先輩が繰り出す野太いリズムに乗って、ボーカルの土肥大人が情けないリリックを堂々と歌う。負けっぱなしのパチンコにヒントを得た「CRシュレディンガーの猫」や「妖怪ダンス」などのダンサブルなナンバーで、会場をぐいぐい巻き込んでいく。一方で、間もなくリリース予定のニューアルバムからの新曲「君と宇宙でスリーアウト」では、これまでより繊細なバンド・サウンドを聴かせ、成長途上の魅力を大きくアピールしていた。
メインステージの転換時間には、ラウンジ・エリアにNo Regret Lifeからソロに転じた小田和奏が出演。
アコースティック・ギターを巧みなアルペジオで鳴らし「夢のあと」を歌ったかと思うと、次の「旅人の奏でる体温」ではサンプラ―を使って“一人アンサンブル＆コーラス”を聴かせる。キャリアを活かした、さすがのステージだった。何より小田の魅力はメロディの良さにあり、それを中心に据えてのライブはクセになる。２回目のセットでも実力を充分に発揮して、オーディエンスに強い印象を残した。
1回目の「Ruby Tuesday」(＠新宿ロフト)でバー・ステージ・アクトを務めたShiggy Jr.が、今回はメインアクトとしてステージに上がる。HARADAのシャープなギターのカッティングから始まった「dance floor」は、バンドが加わった最初の音から非常にタイト。ライブハウス・シーンではトップクラスの演奏力でオーディエンスを引きつける。そこに女性ボーカルIKEDAのウルトラ・ポップな歌声が乗ると、華やかさがハンパない。
後半、盛り上がった「Saturday night to Sunday morning」はいつもどおり楽しかったが、前半の力の抜けた「baby I love you」がバンドの成長を確実に告げていた。このバンド、もっと広いところで見たい！
Shiggy Jr.と同じく前回、バー・ステージ・アクトだった荒川ケンタウロスは、メインステージにバンドセットで現われ、想像をはるかに上回るパワフルなライブを展開。ボーカルの一戸のエネルギッシュなパフォーマンスが、４リズムのバンドのパワーをどんどん引き出す。新曲「君の季節」では、このバンドらしいポップを披露してさらなる進化を見せた。また、「唯一のハンドマイクの曲です」と言って歌った「ノイキャン」で会場を沸かせ、音楽の歓びを歌い上げる「superstar」で締めた。
予定外のアンコールが巻き起こり、初期の名曲「天文学的少年」。日常に潜む“熱”を描くことにかけては抜群の実力を見せつけて、イベントのトリの役割を見事に果たしたのだった。
最後に、お目当てのバンド以外にもストレートな声援を贈って楽しんだ素晴らしいオーディエンスに、感謝を表したい。あんたら、最高！！
（TEXT：平山雄一）
■ Live Fansのイベント情報ページ
[HOT STUFF presents Ruby Tuesday 2] https://www.livefans.jp/events/353998
