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GLIM SPANKY @ 日本武道館(東京都)

2018/05/12 (土) 17:00開演

GLIM SPANKY 初の武道館ライブ。 ビートルズ、ボブディラン、ツェッペリンら 綺羅星のごとく輝くスターたちが立ってきた ステージ、とレミさんが語った ロックの聖地に遂にGLIMも立ったわけである。 正直、まだ武道館は早いのでは? 本当に埋まるの?という親心にも似た 心配は杞憂に終わり、しっかり8,000人を 集客した上に、2人は気負うこともなく ユルいMCを繰り広げる。いつものスタイルだ。 そうは言っても、 ワンマン過去最大のハコの武道館。 滅多にトチることのない レミさんが 怒りをくれよ では 盛大に歌詞がぶっ飛んでしまったし 本編ラストの 大人になったら も一部ミスったし 「武道館には魔物がいた」という言葉は 偽りのない率直な気持ちだろう。 初武道館がもたらしたテンションのせいかは わからないが、観客に 歌うことを要請したのも 初めてではなかろうか。 しかもその選曲が リアル鬼ごっこ というのは さすがにやり過ぎだったと思う。 ほとんどの観客は歌えておらず、 この曲も歌詞が飛んだの?と勘違いする人も いたかも知れない。 話が逸れてしまった。 新旧バランス良く織り交ぜた厳選の25曲。 本当に選曲には苦労したんだろうと思う。 メジャーでのキャリアは浅いものの SNSをみるとアレを聴きたかった、 コレも演って欲しかった、の声が多数あったのは それだけ様々な人に様々な角度から刺さる 良曲が多い証拠であるし、 毎度自信のある曲しか出さない と 言って憚らない心意気にも通じ、 これもまたファンを惹きつける魅力のひとつ なのだと思う。観客の年齢層の幅広さも それを物語っている。 個人的にはもう少し盛り上がる曲を カマしても良かったのでは?と感じた。 初期の曲ならFlower Song 最近の曲ならE.V.Iあたりが入ってくると 観客のボルテージもさらに上がったと思う。 とは言え、コレが今のGLIMなのだ。 変わってしまうバンドも多い中、 これからも変わらず転がり続けると 高らかに宣言した2人の若者の旅路を 引き続き見守りたい と思えるステージだったことは、 きっとファンの思い込みではないはずだ。 常に次のライブが楽しみで仕方ないバンド それがGLIM SPANKYなのである。

GLIM SPANKY @ 新木場STUDIO COAST(東京都)

2016/10/30 (日) 18:00開演

ついつい熱くなって 長文になってしまいました。 駄文ですがご容赦、お付き合いください。 ---------- アルバム「Next One」を引っさげての GLIM SPANKYワンマンツアー。 全13公演の13回目、ファイナルである。 整理番号がかなり良番だったため、 グイグイ行けば中央最前列付近まで 行けた気はするが最前列は過去経験済 のため、今回は上手のバルコニーから ゆったり参戦することにした。 キャパ2400の新木場STUDIO COASTが 観客で埋め尽くされた光景は 圧巻であると同時に、 あぁGLIM SPANKYもここまで来たかと 半ば親心にも似た感慨を味わい、 郷愁にも浸りながら開演を待っていた。 10月にしては頗る寒い会場の外で、 開場予定時間を30分以上過ぎて入れずも 文句ひとつ言わず大人しく待ち続けた 観客のボルテージは、開演前お決まりの BGMであるSteeleye Spanの Gower Wassailで一気に大きな熱の塊 を持ったかのように高まっていく。 ツアータイトルよろしく、初っ端は NEXT ONEで幕を開けた。 そこからは、焦燥、褒めろよ、 ダミーロックとブルース でこれでもかと 畳み掛ける。余計なMCを挟まない いつものスタイルだ。 焦燥での若干のトチリはご愛嬌であるし、 これもライブの醍醐味の一つと思うが 音圧の問題なのか、時折ギター音がやや フラット気味に聴こえる部分があった。 後半はほぼ気にならなくなったので うまく調整されたのだろう。 初期の名曲に続いては今回のアルバム からの曲たちが中盤を支える。 闇に目を凝らせば、NIGHT LAN DOTは 曲前の息づかいをもアートに昇華させる 力を持っていることを 大人になったら に続いて気付かせてくれた。 grand portがまさに今のGLIM SPANKY にぴったりだと感じたのは、会場全体が これからロックの大海原に繰り出そう とする、さながらバトルシップコースト とも言うべき風景に見えたからである。 乗りたい客を乗せ、未知の場所へきっと 誘ってくれるであろう。 そう確信させる力が漲っていた。 時代のヒーローは亀ちゃんが 往年のリッチーサンボラに見えるほど トーキングモジュレータが決まり過ぎて いたし、いざメキシコへの渋い仕上がり も見事だった。風に唄えば では、 レミちゃんが「みんなで一緒に唄いたい と思って作った曲です」との紹介があり 「ラララララ〜ラララ〜」の部分では 大合唱がこだまする。朗らかな気持ちに なる清々しい曲だ。思いを口に出して 伝えようと言うメッセージの詰まった 話をしよう はいつも以上にライブ映え していたし、その後のMCでレミちゃんが 「ウッドストックの丘を見てるみたい」 とはしゃいでいたのと相まって、 会場は益々一体感を帯びていった。 中盤を分厚く締めた後に来ての 亀ちゃんのゆるトーク。 このギャップもまたGLIMの魅力だろう。 トランスフォーマービーストウォーズの タイアップとなったBOYS&GIRLSで ギターをかき鳴らす姿と あのトークとの対比、反則であるww。 そして終盤も一切ネジを緩めることなく 突っ走る。 怒りをくれよ は最早説明不要の 代表作であるし、Gypsyの荒々しさは 今回も健在であり、このキャパの会場に 収まりきらないパワーを宿していた。 ラス前、大人になったら は、その前の MCとセットでいつもオッさんの涙腺を 刺激するのだが、 今回はまた格別であった。 ファンである人もそうでない人も、 背中を押しそして皆を引き連れて行く、 日本語ロックで世界へ出る という大言壮語、 そんな目標へまっしぐらで真摯な 強い眼差しをした2人の若者が、 言葉と行動でそれを示していく過程を、 今目の当たりにしているのか、と 感じ入ってしまうからこその涙腺刺激。 本当に心に沁みる。 本編オーラスはワイルド・サイドを行け。 疾走感溢れるロックは 今のGLIM SPANKYに実によくマッチ している。 お待ちかねのアンコールは、と言うと、 亀ちゃんが「今日のお客さんはとっても 熱い!多少時間を掛けてもきっと 帰らず待っててくれると思ったから ゆっくりTシャツに着替えました〜」と 言って会場を一気に和ませてくれた所 での リアル鬼ごっこ だった。 今回はきっと 夜明けのフォーク で ツアーを締めるだろうと思っていたので カウンターパンチを喰らった気分だ。 しかし、歌詞をしみじみ味わうと リアル鬼ごっこ が今ツアーの締めとして 正解だったのだと確信できた。 「立ち止まらずに、ひたすら進めよ。 私たちは、今輝きの中」 GLIM SPANKYの新たな船出に刮目せよ、 そんなメッセージと受け取れる出色の 出来映えであった。 ライブ後の汗をすすぐ冷たい風が 何と心地良く、喉を潤すビールが 何と美味かったことか。 次のライブが楽しみで仕方がない。

Superfly @ 日本ガイシホール(愛知県)

2016/03/20 (日) 16:30開演

本ツアー初日の幕張、さいたま1日目を経て 迎えた自身3,4回目となった名古屋2days。 (WHITEは6回参戦のため計10回となり、 今年度は実に1/5の公演に触れることが 出来た訳だ) ここでは特にファイナルについて レポートしてみようと思う。 (因みに初投稿でありますゆえ駄文ご容赦を) -------- ファイナルの舞台3/20名古屋ガイシホール ツアーを通じて同じセトリにも関わらず、 全く別物とも言える着実な進化が そこには広がっていた。 志帆さんの歌声はもちろん、 脇を固めるSuperflyバンドの面々が一つの 大きな輪となって確実に繋がり合い なんとも言えないグルーブが 醸成されていた。 音響含め、幕張やさいたまとは雲泥の差 であったと思う。 ガイシホールの今回唯一の欠点は アリーナ席の狭さであろう(^^); パイプ椅子の間隔狭過ぎなかったか? サウンド面でのレビューは、 既出の あかさたなはんさんが、 最初の3公演のレポートで、 私の言いたいことをほぼ完璧に代弁して くれているため、そちらに譲るとして… ここではネタバレよろしく曲たちにスポット を当てたいと思う。 初参戦した1stツアーの舞台を思わせる シンプルなSuperflyロゴ。 これが深紅のバックに映える 通称Redステージから幕を開ける本セトリは ギターリフが冴え渡る冒頭4曲で 完璧なスタートダッシュを見せる。 この4曲で元が取れると断言できる。 前回アリーナツアー GIVE ME TEN!!!!!の オーラス Rollin' Days から始める 心憎い演出に何とも言えない郷愁を 感じながらも、これを名越さん八橋さんの 極上ツインギターが奏でるわけで、 盛り上がらないはずがない。 ここに How Do I Survive? を 続けるセンス!である。個人的には この曲のアンサーソングが Rollin' Days と考えており、大層嬉しかった。 ハイトーンが素晴らしい Beep!! をうけての 久々登場の 誕生 は、途轍もなく、 ある種の狂気を孕んだ光景に心奪われ、 「静かに」の前の無音のタメが更に会場を ヒートアップさせる。最初のハイライトだ。 説明不要の代表作、愛をこめて花束を の大合唱で会場が一気に和んだ後、 移動した通称Greenステージでは、 管一発ホーンズが大活躍。 あんな幸せな皆が笑顔になる 愛と感謝 は 今後お目に掛かれないかもしれない。 そして、2つ目のハイライトとなる 超ブルース版の マニフェスト である。 ライブのド定番のこの曲を大胆アレンジ。 Forceで自己格闘し、産みの苦しみを経て WHITEで身を委ね、表現力の幅を 広げたことで生まれた新曲と解釈出来よう。 アリーナ横断というプチサプライズ後の 通称Blueステージでは 声一発クワイアと合流しアカペラを披露。 志帆さんの表現力の幅を存分に見せつける。 特にプリマドンナは必聴だ。 輝く月のように、 スタンディングオベーションも、 幕張、さいたまの不安定さが嘘のように 安定していた。 まさに鳥肌ものの3曲だった。 惜しむらくは… ここでは割愛。 そして、最後のWhiteステージ。 ここで勘のイイ観客は本ステージングが RGB光の三原色に基づいた繋がり、 サークル中にあることに気付くのである。 そしてその折り返し最初を飾るBeautiful。 ここに今のSuperflyを表現したい!という 強烈な意志をヒシと感じた。 Whiteステージを コレで始めずどうするか? 「あなたに幸あれ」 の笑顔が瞼に焼きつく場面だ。 ここからは、アリーナ映えする曲が登場。 新曲、新世界へ は後半の大サビを オクターブ上げで歌うか下げで歌うかで 印象がガラリと変わるし、 続くA・HA・HAは、ある種さすらいの コント師集団が如く 真顔の振り付けで会場を盛り上げる。 そして、怒涛のアッパーチューン! 愛をからだに吹き込んで、Alright!!、 タマシイレボリューションで 沸点到達である。 ここまで、ロック、ブルース、アカペラと 表現力を遺憾なく発揮した上で ステージを縦横無尽に駆け回ってあの歌声。 驚嘆の一言だ。 (この場面、往年のAxlを重ね合わせて 私はただただ胸アツだったのであります) 919ダンスの後、黒い雫でいよいよ本編は フィナーレを迎えるわけだが、 黒と白の巨大バルーンが飛び交う アリーナならではの演出に熱気は冷めやらず 期せずしてウェーブが起こる。 アンコールは ARIGATOのショートフィルムの後 On Your Side、凛 と新旧名曲が繋がる。 第2回FCツアーで堂々3位にランクインした 凛は、最早「隠れた名曲」とは誰も言えない のではないかというオーラを発していた。 ソプラノサックスが決まり過ぎている。 最終MCの後のオーラスは Wildflower であった。 これも嬉しい選曲だ。 WHITEで変化を恐れず、受け入れた からこそ、次に繋がる"今"がある。 未来へ向けて、再度大地に根を張り 新たな花を咲き誇らせるのだ! という強烈な決意表明の1曲であろう。 そこに涙は似合わないのだ。 サークルのテーマそのままを具現化した かのような円形のガイシホールを ファイナルに選んだのにも意志を感じた。 志帆ちゃんのまだ見ぬ大きな夢を 一緒に見届けようと心に誓った 名古屋の夜。 久々に見た、笠寺の湯〜とぴあ宝の看板 (まだあったのか!)にも ホッコリさせられたのであった。 -------- 長文、駄文にお付き合いくださり ありがとうございました。