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「男の子女の子」でデビューしたのは1972年8月1日。フェスティバルホールは45周年を直前に控えた郷ひろみにとって素晴らしい舞台になっただろう。白と黒のシックな衣装で登場し、94枚目のシングル「愛してる」というバラードでスタート。ここで衣装を瞬時に替え、ピンクのパンツ、白いドレスシャツに花柄のベスト、ピンクが基調のジャケット姿に。「Hallelujah,Burning Love」のカップリング曲「liar」、「男願 Groove!」のカップリング曲の「強引Love」を続けざまに歌うと客席は既に飽和状態。MCで「皆さん、素晴らしすぎる!45年、いろんなことがあったけど、支えてくれたのは皆さんです」と乗らせた後はキラ星のごとく輝くヒットメドレー。観客は「洪水の前」の振り付けを一緒に、「花とみつばち」では「ゴーゴー!ゴーゴー!レッツゴーヒロミ!」のコール。続くMCでは人間ドックを受けることを勧める郷ひろみ。脳ドックは1年に2回受けているという。人間ドックでピロリ菌が見つかったスタッフがいるそう。「でも今日はピロミ菌だよね」と笑わせた。ここからスクリーンでビジュアル感を生かした演出に。バンド演奏の間に字幕でメンバー紹介。ブルーが基調の衣装に着替えた郷ひろみは「よろしく哀愁」をシンプルなアレンジで披露。次のMCでは「あっという間の人生」の話を。去年他界したデビッド・ボウイ、ジョージ・マイケル、プリンス、ナタリー・コールなどの名前をあげ、「やりたいことはやる、会いたい人には会う」と説いた。その流れで、やはり去年亡くなったレオン・ラッセルの「A Song for You」をカバー。そしてここからは郷ひろみにしか展開出来ないショータイム。「デンジャラー☆」「セクシー・ユー」「マイレディー」「GOLDFINGER'99」というたたみかけで客席は熱狂。本編最後を最新の102枚目のシングル「スキだから」で区切りをつけた。アンコールでもサービス精神旺盛。「2億4千万の瞳」と「お嫁サンバ」で3階席まで総立ち。ラストをバラード3部作の中の1曲「言えないよ」で締めくくった。歌唱、衣装、ダンス、照明、スクリーン、トークなど細部にわたってこだわりが感じられる郷ひろみワールド。希代のエンターテイナー・郷ひろみのパーフェクトなステージであった。

松田聖子 @ 大阪城ホール(大阪府)

2017/06/25 (日) 15:00開演

ゆず @ 京セラドーム大阪(大阪府)

2017/05/28 (日) 17:00開演

今日の観客数は41078人と紹介された。詳細は、ゆずのホンモノのファンの皆様にお任せするとして、通りすがりに観た私の感想は「ここ数年の、他のアーティストも含めて観たライブの中で、最も楽しかった」ということである。楽曲もセットも演出も素晴らしかった。20周年ということで段取りや形式にこだわるかと思いきや、それがまったくなかった。自由で開放的なコンサートだった。たとえば、ある曲を歌い出して、ギターのチューニングが合っていなかったので、最初から歌い直したが、何の違和感もなかった。むしろ、それがライブなのだろう。岩沢厚治の原付のエンジンがかからなくても、効果的なハプニングなのだ。20曲メドレーについては、どれもフルコーラスを聴きたいところだろうが、あれは仕方がないのではないか。それほど秀作が多いということだろう。最後を飾った「栄光の架橋」の前説で北川悠仁は「この曲は俺たちの曲というだけではなく、皆さんの曲です」と話していた。彼のその謙虚さがすべてを物語る、メモリアルなライブだった。なお、このライブでは写真撮影が許可された。大切な思い出を記録に残したいという観客も多かったはずだ。運営サイドの英断に感謝したい。

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