もしも夢のない人たちがいるなら、俺らに預けてくれ。夢を見せてやるから

最後にDaizyStripperは、沸き上がる情熱をすべてぶつけるように。何より、今の自分たちの変わらぬ意思や生きざまを示すよう「AGAIN」を力の限り歌い、演奏してくれた。「其処に生きる意味が在る」と歌うその言葉に共鳴したトレゾアたちも、想いを拳やヘドバンに変えながら気持ちを5人へ届けていた。

アンコールは、アコースティックなスタイルにアレンジした「トレゾア(Acoustic)」を披露。5人の心の温かさがそのまま伝わるステージングに、心が惹かれていた。

周年公演のときにしか披露しない「BIRTHDAY SONG」を、仲間たちと一緒に歌えば、「decade」を通し、DaizyStripperはふたたび観客たちのはしゃぎたい気持ちを開放。フロアには左右にモッシュする光景も生まれていた。心を眩しい輝きで満たした「STAY GOLD」でも、フロア中の人たちが無邪気な笑顔を浮かべ騒いでゆく。

最後にDaizyStripperは、「キミがもし笑えない時にはずっとそばで歌うよ」と心を笑顔(幸せ)で泣き濡らす「SMILE WORLD」を演奏。風弥の弾くピアノの音色の上で夕霧が優しく歌えば、その想いをメンバーたちが演奏を通してしっかりと支えながら、触れた人たちの心を優しく抱きしめてくれた。

DaizyStripperのライブと言えば、笑顔と熱の入り交じる光景があってこそ。ダブルアンコールで彼らは「endorphin.」「Bremen」と、楽曲を立て続けに演奏し、またも会場を熱狂で包み込んでいった。想いを一つに声を枯らす勢いで叫び続ければ、ヘドバンや折り畳みなど、気持ちの限界さえ忘れ、はしゃぐ観客たち。そのくしゃくしゃな笑顔がライブという場に生まれる限り、DaizyStripperはその笑顔の続きを描こうとトレゾアの前に立ち続けてくれる。その笑顔をもっともっと増やしながら、一緒に夢を描こうと誘いをかけてゆく。


「もしも夢のない人たちがいるなら、俺らに預けてくれ。夢を見せてやるから」と言った言葉、それを信じて、これからも5人と夢を見続けたい。そんな気持ちにしてくれた、今宵の周年公演だった。


また、この日のアンコールではこれからの展開を続々と発表。9月に「GREAT ESCAPE TOUR in 北海道 2019」と題したファン旅行と【DaizyStripper Kazami BIRTHDAY ONEMAN LIVE「存在してくれてありがとう!えもえも生誕祭!令和元年!」】と題した風弥のバースデーライブを行うこと。10月には、【CERBERUS NIGHTS 2019】とタイトルを掲げ、「男魂NIGHT」「女魂NIGHT」「ハロウィンNIGHT」と3本のライブを開催。11月には、 メンバーそれぞれがプロデュースする【メンバープロデュース5Days “EGOIST COLORS 2019”】を仕掛けることなどを、メンバーの口から伝えると、訪れた人たちは新たな展開に嬉しい声を上げていた。これからのDaizyStripperの動きも楽しみにしていてくれ。

取材・文=長澤智典、撮影=Kuro

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