新メンバーを迎えた新生WILL-O’が、
夢の舞台“赤ブリ”に立って見えた景色とは

結成から約1年が経ち、ファンのすそ野が広がりつつあるプリティッシュガールズロック・グループのWILL-O’。新メンバーの佐伯つみきが加入し、さらなるフェーズへと突入した彼女たちが、自身最大規模となるマイナビブリッツ赤坂で3rdワンマンライブ『O’riginate』を開催。会場には予想を超える850人ものファンが駆け付けた。大きな目標に向かって苦労を重ね、ついに立った夢の舞台で5人が見たものとは一体何か。目標を達成したからこそ感じること、今こみ上げる思いについてたっぷりと語ってくれた。


内心「やばい、どうしよう」って

まずは、マイナビブリッツ赤坂で行われた3rdワンマンライブ『O’riginate』の感想を教えていただけますか?

榎本りょう:正直、あんなにたくさんのお客さんに来てもらえると思わなかったので驚きました。前説で一度ステージに出ていったときは、まだ後ろのほうは空いてて、内心「やばい、どうしよう」って。でも、ライブで再びステージに出ていったら後ろまで人がいて。新体制のお披露目でもあったので、気合が入りましたね。

佐伯つみき:私は……初めてのワンマンライブでしたが、楽しかったです! 本番前は「すごく緊張するかな」と不安でしたが、やってみたらお客さんと一緒に盛り上がれて楽しめました。

桐乃みゆ:初ライブで楽しめるなんて、ハートが強い。頼もしい(笑)。赤坂ブリッツまでに『環状線WILL-O’』(集客のための企画)とかを頑張ったので、たくさんの方に来てもらえて本当に良かったです。あんなにたくさんの人前でライブしたことがなかったので、ステージに出ていった最初の光景は忘れられません。

小森うずら::そうだね。最初に目に入った光景が想像していたものと違ってた、いい意味で。もっと人が少ないと思ってたから(笑)びっくりしたよね。思わず、「ええ⁉」って言っちゃいました(笑)。

榎本:私が見た印象は、「はじめまして」の方が多いなと。でも、曲がはじまると皆さん曲をよく知っていてくれて一緒に歌ってくださったのが嬉しかったです。音源を聴いてくれたのかなと思うと余計に感激しました。

ライブ当日を迎えるまでに、いろいろ大変なことも経験されたそうですね。

小森:はい。ワンマンライブに向けてツーマンライブもやりました。6月はライブがとても多い月で頑張ってたけど、ワンマンのチケットが売れている実感がなくて……。それがつらかったですね。

桐乃:私は、山手線の駅を巡ってチケットを売り歩く企画『環状線WILL-O’』がすごく大変でした。雨も降ってるし、濡れながらチケット売ろうとするんだけど、上野駅は過疎地になってて……。

小森:そう(笑)。夜だったし、人が全然いない出口に行っちゃったみたいで。

桐乃:スタッフさんから企画を提案されたときは、「ああ、そうだよな。こういうことして頑張らないとダメだよな」って。わかってたけど、実際にやるとやっぱりつらくて。最後に新橋駅から赤坂ブリッツまで歩いたんですが、それがもほんとしんどかったです。

榎本:でも、「これで終わる」って解放感もあって、めっちゃみんな元気でわいわいしてたよね(笑)。

佐伯:私は4人がライブするのを影で見ていたりしました。WILL-O‘はかっこよくて、踊りの切れもあるし、歌も生歌だから体力的にもどうかな、とかいろいろ考えてしまって、「ここに私が混ざっていいのかな?」って。練習頑張らなきゃとずっと思ってました。

榎本:赤坂ブリッツは新体制のお披露目や新曲の初披露もあった。つみちゃん(佐伯)にとっては全てが初めてだったわけだし、いろんなことを一度にやらなきゃならない感じで、きっとすごく大変だったと思う。ライブ本番では新曲も既存の曲のフォーメーションも5人でミスなくできて本当に良かったなって思いましたね。

5人になったことで、フォーメーションや歌割で特に大きく変わったものは?

榎本:「FLOWER DANCE」の歌割は結構変わりました。これまでの歌っていたパートと違ったので、「全部歌ったことある」みたいな不思議な感覚になって(笑)。

桐乃:私も「あれ、私どこ歌うんだっけ?」みたいになって、こんがらがった(笑)。

佐伯:私にとっては全部が新曲でしたが、6月は毎日のようにライブがあったので、その裏でダンスの先生に振りを教えてもらってました。でも、フォーメーションが全然だめで。本番1週間前になっても覚えられずに、どうしようってすごく心配でした。でも4人に支えられて乗り越えられました。ゲネとかリハで、いろんな曲を一度に詰め込んだから頭がパンパンで立ち位置とかがわからなくなっちゃって、おろおろしちゃって。「もっと練習しなよ」って言われるんじゃないかと覚悟してたんですが、みんな「よく頑張ったね」とか「大丈夫だよ」って言ってくれて、ほっとしたしすごく嬉しかったです。

榎本:絶対に私たちより大変なはずだから、「もっと頑張れ」なんて言えないよ。

桐乃:そうだよ。全部で20曲近く、一度にそれだけの歌詞とダンスとフォーメーションを覚えるなんて、私だったらキャパオーバーでできないなって。それを最年少でやってるから、すごく頑張ってると思ってました。

(3/5)