LIVE MASTERS
2018.03 GUESTNulbarich
テーマ初めて観たLIVE
菅野:菅野結以が@FMからお送りしています『LiveFans』3月のマンスリーゲストは、この方です!
JQ:NulbarichのヴォーカルJQです。よろしくお願いします。
菅野:ちゃんと話すのは初めましてですね。
JQ:そうですね。
菅野:共通の知り合いがいて、紹介してもらったことがあるんですけど、こうやって話すのは…初。私は曲を結構昔から聞いてますし、かなりラジオでもかけさせてもらってるんで、今日は色々掘らせてもらいます。よろしくお願いします。
JQ:よろしくお願いします。
菅野:Nulbarichは2016年にデビューしたバンドで、まだそんなに日が経っていない、実は…っていうバンドなんですけど、そもそもどんな風に集まったメンバーなんですか?
JQ:もともとメンバー自体は僕の知り合い…僕が個々に5年だったり10年だったりの友達をかき集めたというか、いつかやりたいよねっていうメンバーがこのタイミングでできるってなって、自然に集まった感じでしたね。
菅野:2016年からスタートして、もうそこからものすごい勢いで拡まっていったというか、去年はジャミロクワイの来日公演…武道館でもサポートアクトとして出演されたりもしてましたけど、どうでしたか?ジャミロクワイとの共演というのは。
JQ:これ喋ってたら終わっちゃいますけど、この回(笑)。
菅野:(笑)。ちょっと教えてもらっていいですか?
JQ:20年近く活動しているのに日本でもファンがたくさんいる方なんで、長く愛されてるアーティストのすべて見させてもらったというか、まずオーディエンスがすごく良質。みんなあたたかく僕らを迎えてくれたんで、一番そのステージで思ったのは、「こういうアーティストになんなきゃな」って思いましたね。
菅野:他のLIVEの時と、出るときに心持ちとか結構違いました?
JQ:ぶっちゃけLIVEのことは覚えてないんですよね。緊張しすぎて気付いたら終わってたんで。で、そのあとジャミロクワイのLIVEを後ろで見たときに、「さっきあそこで歌ってたらしいな、俺ら」みたいな感じだったんで(笑)。
菅野:夢の中みたいな?
JQ:ほんとに。覚えてれば良かったんですけど。録音したものを聞いて、「あぁ、本当に歌ってたんだな」と思うぐらい覚えてないですね。
菅野:JQさんは緊張しなそうじゃないですか。
JQ:いや、いま手汗かいてます。
菅野:ウソだ、絶対(笑)。
JQ:ほんと。めちゃめちゃ緊張してますよ。伝わらないタイプなだけで。
菅野:結構損するタイプですね(笑)。
JQ:損してますね、はい。
菅野:緊張感伝わらないんですけど、やっていこうと思います。このジャミロクワイのステージのときに、MCすると事故るっていう話をしてたのは覚えてますか?
JQ:はい。結構どのLIVEでも言ってたりするので、このときは一番事故っちゃいけないときだったんで、おそらく言ったと思います。
菅野:MCをすると事故るのかもしれないですけど...これから1ヶ月、本当にたっぷりと掘り下げていくので、覚悟のほどをお願いします。
JQ:覚悟しててください、皆さん(笑)。
菅野:事故を楽しみにしつつ(笑)、4週にわたってLIVEをテーマにお話していきます。まず1週目のテーマは、「初めて観たLIVE」...覚えてますか?
JQ:僕、元々、小学校のときから吹奏楽部をやってたり、プレイヤー側だっので、友達のバンドのLIVEをよく観ていました。「あの友達のバンド上手かったな」とかはあるんですけど、初めて観たLIVEは…。
菅野:子供の頃から周りの人がミュージシャンが多かったってこと?
JQ:そうですね。周りにミュージシャンがいたっていうよりは、目指してるヤツらがいっぱいいたというか、音楽やってる環境ではありましたね。
菅野:当たり前のようにLIVEを観ていたって感じ?
JQ:そうですね。そう言うとめっちゃカッコイイですね(笑)。
菅野:カッコイイなぁと思って(笑)。自分がちゃんとチケットを買って意識を持って観に行ったみたいなのは覚えてますか?
JQ:自分で買ったというか、フェスで、サマソニを観に行ったわけですよ。
菅野:初フェス?これはどういうきっかけで行ったんですか?
JQ:ヒップホップにどハマりしてたときで、2010年ですかね。Jay-ZとかNasとか…。
菅野:ヒップホップのアクトが厚いラインナップだったとき…。
JQ:はい。それに先輩と一緒に行って、そのときに最も好きだったというか、90年代のヒップホップといえばみたいな、A Tribe Called Questっていうアーティストがいるんですけど、楽曲もめちゃめちゃ好きだったんで、本当に衝撃的な、「あ、生観ちゃった」みたいな。それは覚えてますね。
菅野:プロのLIVE違いました?
JQ:ろーぷーでしたね。
菅野:(笑)。ろーぷー感ありました?それまで当たり前のようにLIVEを観ていたJQさんからしても違った?
JQ:あと、フェスっていうドカッとした場所での聞いてるアーティストが歌ってるっていうのは夢みたいな世界だったですね。
菅野:フェスって初めて行くと「なんだこの桃源郷?」みたいな気持ちになりますよね。こっち行ってもあっち行ってもすごいレジェンドたちが…。音楽の国っていう感じ。
JQ:そのときにやっぱ自分もいつかこのステージに立ちたいって思ったきっかけでもあったんで、結構僕のなかではポイントになってるLIVEかなと。
菅野:A Tribe Called Questってヒップホップだけどジャズとかソウルとかファンクとかをサンプリングしたり、その感じも今のNulbarichの音楽性にも通ずるのかなという感じも…。
JQ:そうですね。The PharcydeとかA Tribe Called QuestとかDe La Soulとか、90年代のジャジー・ヒップホップっていう言い方が合ってるかわからないですけど、その辺をサンプリングされた楽曲たちは…なんかたぶんスカしてたんでしょうね(笑)。オシャレでカッケーって思って、結構Digして探したんで。
菅野:ヒップホップ少年だったんですね。意外と。
JQ:今までバンドをやってて、Aメロ、Bメロ、サビっていうそれが当たり前に、曲作るときとかもセオリーとしてあったものが、ヒップホップって元々ある曲の1小節をつまんで、それを永遠にループして、その上にラップする。で、1曲が出来上がってるっていう、すべて衝撃でした…概念がブッ壊されたのがヒップホップだったんで。ヤラれちゃったっす。
菅野:自由度すごいなみたいな。
JQ:やっぱりそこが支えた文化というか、レコードでそれをループして、そこにラップするっていうのが、1曲になってくのはすごいジャンルだなってそのときは思いましたね。
菅野:Aメロ、Bメロ、サビみたいな概念から解き放たれて広くなった?
JQ:コード進行とか無視ですからね。
菅野:たしかに。ちゃんとAメロ、Bメロ、サビみたいなバンドをやってたっていうのが結構意外。ロックバンド的な感じだったんですか?
JQ:そうです!ロックもそうですし、スカとか。色々サポートでやってた部分もあったんで、色んなジャンルはやってたんですけど。ブラック・ミュージックの中で、ヒップホップの出会いが先だったんですよね。そこから、サンプリングされてるもののクレジットを見て、オリジナルを買ってそれを聴いてみたっていうのがファンクとかとの出会いになってくっていう、結構入りがヘンな矢印から入っちゃってて…。
菅野:ヒップホップとのこの出会いはめちゃめちゃ大きいものだったんですね。
JQ:めちゃめちゃデカいっすね。
菅野:じゃあそんな、サマソニで観たLIVE、A Tribe Called Questの曲のなかから1曲お届けしたいと思うんですけど、どの曲にしましょうか?
JQ:A Tribe Called Questで“Award Tour”。
初めて観たLIVE(初めて自分でチケットを買ったLIVE)
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SUMMER SONIC 2010
2010/08/08 (日) 16:50 出演 @ MARINE STAGE at SUMMER SONIC 2010会場 [千葉マリンスタジアム / 幕張メッセ] (千葉県)
[出演者]A Tribe Called Quest
ARTIST INFORMATION
Nulbarich
メンバーであるシンガーソングライターJQがプロデュースするバンド。
親交の深い仲間と共に、スタイル・シチュエーションなどに応じたベストなサウンドを創り出す。
ファンク、アシッド・ジャズなどのブラックミュージックをベースに、ポップス、ロックなどにもインスパイアされたサウンドは、国内外のフィールドで唯一無二のグルーヴを奏でる。
Nulbarich(ナルバリッチ)という名前には、Null(ゼロ、形なく限りなく無の状態)、but(しかし)、Rich(裕福、満たされている)から作られた造語であり、形あるものが全てではなく、形の無いもの(SOUL、思いやりや優しさ含めた全ての愛、思想、行動、感情)で満たされている「何も無いけど満たされている」という意味が込められている。