【SA・山人音楽祭 2018】全身全霊、前進あるのみ、SAの生き様にガッツポーズ

2018/09/23
SA

山人音楽祭 2018【榛名ステージ】 SA

結成30年以上、50歳を超えてもなお、全身全霊! 前進あるのみ!……そんな我武者羅なライブを榛名ステージでぶちかましたのはSA。NAOKI(Gt)、KEN(Ba)、SHOHEI(Dr)が鳴らす分厚いサウンドに合わせて、TAISEI(Vo)が登場。何度も何度も数えきれないぐらいに、「よう来てくれた!」と叫んでいたほど、みるみるうちに観客が増え、会場の熱気が凄まじいことになっていた。

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「こんな地下の中でも、熱く熱く行こう! 心の太陽を見せろ!」(TAISEI)と投げかけられ、フロアに万歳した手の平が続々と昇った「KIDZ IGNITE」。《カッコつけろパンクス/アッパレだパンクス》の歌詞に全身がビリビリと痺れ、《燃えつきたいぜこの人生/とことんまでやったらんかい!》と叫ぶ「MY ONLY LONELY WAR」を食らって、いてもたってもいられなくなり自ずと拳が突きあがる。それに応えようと、手を振ることすらもTAISEIはつま先から頭のてっぺんまで全身を使って全力でやる。楽曲がカッコ良いのはもちろんだが、その形振り構わずステージに立つメンバーの姿に胸が熱くなる。

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だって、リーゼントやツンツンのスパイキーヘアをバシッと決めた50歳を超えた男たちが、己を信じて命を燃やし尽くす勢いでとことんガチンコ勝負をしてるのだから、それもめちゃくちゃカッコ良いときたからには痺れて当然、胸が熱くなるに決まってる。だからこそ、どの歌詞も説得力ありすぎてグサグサ突き刺さって、背中を押される。自分も本気にならなきゃって、突き動かされる。《どこまでも行けると信じる勇気が欲しかった》と、「さらば夜明けのSkyline」で歌っていたが、僕たちはSAの姿をみて、どこまでも行けると信じる勇気をもらえているのだ。

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MCでは、コムレイズ(SAのファンの呼称)が持っていた特製の旗を預かって紹介。旗には「オラが町に エスエーが来たぜ 楽しみに待ってたぜ」と書き込まれていた。これを見てTAISEIは、「こんなん作ってくれるんだぜ!? そりゃ喉枯らしてさ、汗水垂らして、つば飛ばしてでもやるしかないじゃねえか!」と感慨深げな表情を浮べる。そのまま、「俺たちは小さくまとまる器じゃねえ!」と啖呵を切って、「GET UP!WARRIORS」へ。ラストの「赤い光の中へ」では、TAISEIが曲中にフロアに降りて観客に囲まれながら歌う興奮の沸点を叩き出した。最後、ステージ袖で見ていたHawaiian6のHATANOと、G-FREAK FACTORYの茂木を呼び込んでハグ。共にタオルを掲げ、戦い抜いたステージの熱気と喜びを分かち合うフィナーレとなった。

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《道は果てしなき夢は今まだ五分咲き/気持ちとうらはらに足は重くなるばかり/どこまで行こうかどこで足を止めようか/それでもよっしゃ行こう!声あげ光の中へ》。「赤い光の中へ」のそんな歌詞が、今日のステージを、SAの勇姿を象徴していたように思うので引用したい。今年リリースしたそんな新曲で締めるところも、前のめりなスピリッツの現れに思う。いつまでもギラギラでピカピカにかっこいいSAのライブは、背筋が伸びるほどカッコよかった。


文=大西健斗 撮影=半田安政[Showcase]

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