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サトルさんのレビュー
札幌に新しく誕生した大ホールで、どんな歌声を奏でて還暦イヤーを語ってくれるかと出かけてみた。
全くの玉置浩二ビギナーながら、オープニング曲になにやら期待を寄せて聞いていたが、
それから続く曲はどれも照明を落としたスローバラードの羅列で、いい加減退屈を通り越して眠たくなってきた。
それにしても語りが一切ない、意地でも語りは入れないという姿勢が見て取れる。
そのうち観客席は拍手もとまどいぎみでまばらになってくる。
コンサートは2部構成で休憩をはさんで、
ステージはなにやらクラブシーンを再現したかのようなバンドセットと照明になった。
ようやく聞き馴染んだヒット曲も散りばめられながら、DJはしきりに音を掻き鳴らしたりしている。
主役はステージで軽快にステップを踏みながら次から次へと歌い続けて、観客のボルテージも熱っぽくなってゆく。
そしてギターを抱えて田園♪ とやかく言いたいことはたくさんあるが、これを聞けただけで満足だった。
最後はバンドメンバーを送りだして、主役はひとり残って歌いあげて、これがアンコールになった。
結局のところステージ最初から最後まで、主役は歌声だけで語る言葉は一切なく、
何とも言えない幕切れに、観客席には秋風が吹いていた。
還暦を迎えて、沈黙は金なり!の境地を極めたのかどうなのか、
正味1時間30分、シニア世代にたまらない、玉置浩二のコンサートだった。
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- 2018/10/17 (水) 19:55
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