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sukekiyo

sukekiyo TOUR2019「FORTY」

2019/06/27 (木) 18:30 開演 @中野サンプラザ ホール (東京都)

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パットさんのレビュー

やっと。僕は2013年の初めからsukekiyoのファンであったのに、今回のライブが僕にとっての初めてでした。なぜ今まで行かなかったかという理由。たぶん、僕がDir en greyのライブで京さんを見ることだけで十分であると、思い込んでいたのかもしれません。しかしライブに行った今となっては、これが全く事実でないということが明白になりました。sukekyoの京さんと、伴奏の音楽家(匠、utA、YUCHI、未架)が生み出した雰囲気は全くユニークで、過小評価には値しません。sukekiyoはある意味ではDir en greyの拡張であるかもしれませんが、同時にDir en greyの拡張ではありません。類似点はあるのですが、京さんは、Dir en greyの成功と名声によって覆い隠されることのない、完全に独立した音と雰囲気を持つ音楽的存在感を確率することができました。

ライブ当日、バンドTシャツを買うため、開場よりも少し早く中野サンプラザに到着しました。しかし残念ながら、最後のXLサイズがちょうど売り切れたところだったのです。最近、女性の間で特大のTシャツを着るのが流行ってきたようですね。それはいいと思いますが、僕みたいに背が高い人にとって、そのサイズが必要なんです。そのサイズでないとダメなんです。僕は身長が187センチで、仕方なく買ったLサイズはギリギリ十分な長さでした。僕と同じ悩みを抱える人は他にもいると思いますが、仕方ないですね。XLサイズシャツを着ている女性の方がかっこよく見えます。このような傾向を鑑みると、今まで僕が非常に多くのバンドTシャツを集めることができたのは、奇跡だったのかもしれませんね。

会場の外に並んだ後、会場であるホールまでサンプラザ内を通過することを許可されました。僕のチケットは2階のバルコニーの席。席に着き、周りを見渡し、とても感動しました。僕が行ったことのある他のホールやライブハウスとは対照的で、ホールのインテリアがとても綺麗だったからです。外観に加えて、音響を横切って響く美しい音はなかなか良かったです。
結論、中野サンプラザホールは素晴らしいです! 2024年に建物全体がなくなってしまうのが、本当に残念です。
音質がどのようになるかを考えようとしたのですが、カーテンの前に、わざわざ目立つように置かれたテーブルに心を奪われてしまいました。この記事を書いている今、つまり十分に考える時間があった後でも、その背後に何があったのか、その意味についてはまだよくわかりません。あとでわかったのですが、そのテーブルは2人の俳優がステージの前後やライブの途中、ビデオで演じる「HORROR PORNO」行為で使われた小道具でした。この作品は、sukekiyoとDRESSEDUNDRESSEDのコラボレーション。俳優の顔は、ある種のガーゼやメッシュで包まれていたので、見えませんでした。

2人の俳優が舞台裏に戻りテーブルが取り除かれた後、カーテンが上がり、半透明のスクリーンの後ろにてすぐにバンドによる演奏が始まりました。最初、僕は気付かなかった。なぜなら、京さんの顔は浮遊している頭、すなわちWizard of Ozとして画面に現れたからでした。それから、本物の京さんが舞台の真ん中、コンソールに向かって歌っていたことにやっと気づきました。自分のボックスから観客を攻撃しているかのように京さんを見ることに慣れていたので、この従来のスタイルからの脱却は非常に大きな出発点でした。ライブ中パフォーマンスの気を散らさないよう、また強調するためにスクリーンを使用していましたが、実際はそれら全てをより面白いものにしていました。これを準備するのに、どれだけの労力を要したかは想像できません。あまり多くのものが画面上に映らなかったときには、各メンバーの演奏機器を見ることができました。京さんはテルミンと同様に、前述の操作コンソール、あるいはシークエンサーを持っていました。 uTAさんにはヴァイオリア、YUCHIさんにはベースサンプラー、未架さんはドラムキット。 匠さんは、彼のギター、シンセサイザー、および標準的な機能を備えたピアノでした。なんて複雑で詳細なセットアップなのでしょう。

最初の曲は、京さんの浮かんでいる頭をフィーチャーした、「偶像モトラリアム」でした。不気味でしたが、イントロとしてはとてもかっこよかったです。しかし「猥雑」が始まると、緊張が高まりました。僕たちは座るように要求されたので、群衆は動いていませんでしたが、僕は皆からのエネルギーを肌で感じることができました。バンドでさえも、汲み上げられたようでした。ステージ上でバンドメンバーと対話する京さんの稀な瞬間。彼がベースソロをしている間、YUCHIさんと踊っていました。

大体アルバムと同じ曲順だったのですが、「偶像モトラリアム」と「猥雑」は本当に強い印象を残しました。 しかし、本当に僕に鳥肌を与えた曲は「elisabeth addict」でした! 恥ずべきことに、僕はライブの翌週までAnima EPを購入していなかったので、オリジナルのIMMORTALISバージョンにしか慣れていませんでした。 京さんが本当に高いファルセットで歌い始めたとき、僕はショックを受けました! 京さんの声は確かにいつも素晴らしいのですが、実際は僕が期待していたものを遥かに超えていたのです。 普通は、年をとるにつれて能力を失っていきますが、京さんのスキルは年齢と共に高めてゆくことに成功しているようです。
ライブ対アルバムの面では、「漂白フレーバー」は間違いなく際立っていました。アルバム版はINFINITUMへの存在感あるアウトローとしての役割を果たしますが、ライブにおいて、それは全く新しいユニークなものになりました。まず第一に、彼らはそのためのPVを持っていました。第二に、その深さと音のバランスは完全に異なっているようでした。アルバムのバージョンはもっとリラックスして静かですが、ライブは... 特別です。アルバムバージョンを2Dと呼ぶことができれば、ライブバージョンは3Dになるのではないでしょうか。

「漂白フレーバー」が終わったら、各ミュージシャンはそれぞれ独自のセミソロを演奏し、それから自分の位置に戻って、例の置かれたテーブルの前に座りました。京さんによって血が注がれた後、カーテンは閉まりました。皆、拍手を送る前、しばらく呆然とし、畏敬の念を抱いて席に着いたように見えました。それほど京さんがやったことは、視覚的にも音楽的にも、専門的にまとめられた芸術作品だったのです。僕も今、この目で目撃したことが信じられませんでした。この意味について僕は考えを巡らせていたように、ある意味で自分自身をもっとよく理解するようになった、ということを実感することが出来ました。芸術なしでは、僕は絶対に生きられない。そして僕が楽しむ芸術は…深いです。京さん、情熱に従って生きるというロールモデルでいてくれて、ありがとう。sukekiyoは今、僕の心の中で、特別な場所を持っています。

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  • 2019/09/04 (水) 22:43

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