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ひらりさんのレビュー
台湾の3人組バンド「宇宙人(Cosmos People)」の来日公演へ。元映画館だった会場内は日本と台湾のファンでぎっしりと埋まり、開演前から大いに盛り上がりそうな予感がします。
今夜はこれまでの代表曲と11月に発売する新アルバムからセットリストが組まれました。十八番である優しいメロディや哀愁を帯びたヴォーカルは変わらず魅力的でしたが、サポートメンバーのドラムやロック色を強めたギターアレンジのおかげで、それらはCDで聴く音と異なりかなり力強い印象に。異なるアレンジにおいても際立つのは彼らが作る楽曲センスの良さで、シンプルな音で紡がれる曲は聴いてすぐに鼻歌でリピートできるほど耳馴染みが良く、聴くシチュエーションを選びません。そしてしっかりと聴く者の感情に訴えかけて起伏を促します。その音楽を一言でまとめるなら「シティポップ」ってことになるのかな。
進行上思いがけず、阿奎(台湾華語)と小玉(英語)のトークを方Qが日本語に通訳する恰好になってしまったMCは、手に書いたカンペを方Qが何度も見返す姿が滑稽だったり、曲紹介の順番を間違えたりと場内の笑いを誘い、ステージと客席との距離を縮める一助に。欧米や韓国勢のアーティストと比べると会場がまだまだ小規模であると言わざるを得ませんが、彼らのポップな楽曲は国を問わず多くの人々に支持されると思うので、もっと日本で売れてもらいたいし、また楽しいライブを開催してほしいです。無欲で出かけたライブでしたが、大きな満足感を得て渋谷の街を後にしました。
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- 2020/10/25 (日) 01:10
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