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石田洋介

ハモニゴン×石田洋介

2017/05/26 (金) @Earthly Paradise (神奈川県)

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うのじ。さんのレビュー

石田さんと、ハモニゴンのギター高岡けいゆうさんとは、昔からお付き合いがある(後で伺った話だと、河合英史さん、ラリー小野田さんなど、石田さんが10年くらい前まで一緒に組んでらした皆様あたりがご縁な模様)のに、一度も共演したことはなかったんだそうです。ハモニゴンはインストルメンタルバンドなので、確かになかなか機会はなさそう?かな?

アースリーパラダイスは小さいハコなので、お互いの演奏をお互いが聴きながら待つ、という形になるのですが、2組ともお互いの音にワクワクしてるような空気がありました。
最後はPUZZLEをセッションしたのですが、とても楽しかった。
途中、「僕らの演奏に石田くん、自由に入ってきて構わないから」と武田さんに言われて「何をすればいいんですか」「即興で歌詞つけてもらって」「無理ですよ(笑)」なんてやりとりもありましたが、お互いの曲をやる、と言う、そんなセッションも聴いてみたいです。

アスパラでやるときはいつもふんわりした空気になるんですが、この夜も石田さん、ゆったり柔らかくやってた気がします。
とにかく料理が美味い!アスパラにふさわしい「おいしいものを食べよう」から。ロケンロール!の一言で始まってご機嫌ご機嫌。

…と思ってたらそのまま、何やらギター鳴らし始めて「久しぶりにやっちゃおうかな」と「借り物競走」!
ピャーッ!て自然に両手が上がったよね!
すんごいラフに、すんごいちょっぱやで、ショートバージョンでしたけど、この2年半ずーーーっと、一度、今の石田さんの声で聴いてみたかった曲だったので、歓喜!!以外なかったです。
歌詞くっそ間違えてたけど!
いいんです!
途中、頭ぶんぶん振りながらのギターフレーズ、かっちょよかったね!
スイング強めで痺れました。
この曲ね、歌詞が石田さんの曲の中では比喩が強いし、ワードの使い方がむったくそ尖っててほんとに面白い曲です。聴いたことない人はぜひ「ハッピー・バースデイ」に入ってるので買って聴いてみてください。
けいゆうさんとのご縁で昔の曲をやろうと刺激されたのかなー?
ともかく、神様、石田洋介に気まぐれを起こさせてくれてありがとう!
そのまま「ライブハウス」まで、ぐっとビート強めにラフな感じで立て続け。
途中、みんな魂焦がしてる、を声を潜めて繰り返してブレイクを入れるとこがねーほんとにほんとに好きでねー(石田さんいわくの「テクニック」?・笑)。
そこから、サビにばーん!と再び爆発するところがたまらんとです。
青春の鬱屈と発散、て感じがする。
ライブハウスは、最後のスキャット入る形は久々でした。これも、石田さんの気まぐれ。

いきなり崩れるような君の笑顔。
この夜もスイング強め、スキャット多め。
途中、歌詞がごしゃっとしたのか盛大に噛んでいた(笑)
(君が悪魔でも僕はかまわない、が、僕まままわないになってた…)

そして、直後に「滑舌悪くて気が滅入る」と歌詞を替えてきた(笑)
そんなゆるさもあり、なアースリーパラダイス。

MCでもちょいちょい噛んで突っ込まれて「こういうときはもうねゆっくり喋りましょ…喋りたいことがたくさんあるとね、どうしても生き急いでしまうから」。「生き」急ぐほどの話なのかとこれまた皆に突っ込まれてましたが(笑)

そんな空気の中、「満天の星」。
途中から遅れていらした方々が入るのを待って、サビ前のほんといいとこではあったんですが、ふっと笑って、いらっしゃいませ、と言って、また何事もなかったように歌い継いで。
このあたりの自由さ加減が石田さんのライブで好きなところ。「自分が気持ちよく唄うこと」を優先しない。あ、いやそりゃいい環境できちんと唄うこと、はプロなんだしいつだって求めてはいるんでしょうけど、その場その場の聴衆も含めた現場のいい空気を保つことのほうを大切にしてるんだろうな、と、そして、どんな状況でも歌えるよっていう自信とをいつも感じます。
けいゆうさんのリクエスト、という「空っぽの僕、犬とお散歩」。
ラストは自家製フェイドアウト!
囁くように、囁くように。しん、と。でも最後はにっ、と笑って「おしまいです」(笑)
「なくなってほしくないものは、普段から意識してきちんと手にしないとだめですよ」
ちょうど明治の「カール」が、販売不振による製造工場集中化で関東以北での発売がなくなる、というニュースでざわざわしてた時で。
「なくなるってわかってから騒ぐんじゃなくて、普段から買っておけって話でしょ? だから僕はCD買いますよ」
「次の曲もそんな唄。愛とか自由とか、ちゃんと大事にしないとなくなるよ、ってそんなことを唄ってる。久しぶりに唄います」と「PeopleGetReady」。カーティス・メイフィールド。
途中から、石田さんの訳詞で。
しん、と皆、聴き入って。
続けての「ソウルシンガー」とともに、様々な想いが小さなハコ中に充満してた。
この夜の「ソウルシンガー」はピリッと辛いソウルシンガー。
ビリビリと石田さんの声の震動が頰をかすめていく。熱くて、音が痛いほど。
真っ暗で何も見えなくても
聴こえるだろう やかましいあの声
このときもですが、後ろのPA卓を操作しながらマスターやけいゆうさんが、時々、渋い声でyeah、と合いの手入れる時があって、すごくね、その感じがご機嫌でした。
楽しんで聴いてる、いいな、と思ってる、そんなことが短い中にこもってて。

そして「アイタイ」。
石田さん、イントロでみんなにも唄って欲しいんだ、と言いながら「みんなは、アイタイ人は近くにいるのかな? 遠いのかな?」と尋ねる。
私はもうこの曲を聴いた最初から、遠い空の向こう、このリアルな世界では2度と逢えないあの人のことしか浮かばない曲なので、ふっと天を見上げていたのだけれど、そこに「距離は関係ないよ、アイタイ気持ちが全てだよ」と優しい声で添えて歌い出したものだから、ぶわ、と世界が潤んでしまった。

みんながアイタイ!とコールする中、喉が詰まってなかなかできなかった。
えい!と心に馬力をかけて、ラストは大きく大きく声を出したけれど。

強く、ゆかしい、という気持ちにさせられた、この夜のアイタイでした。

石田さんも、ずっと昔からの縁がもたらしたこの夜のライブで、そういう「ゆかしさ」があってのこの夜の選曲いろいろだったのかもしれないな、と感じてます。
最後はセッション。PUZZLEを。ハモニゴンとのセッションは本当に新鮮だったので、また、何曲かセッションを混ぜつつ、共演してくれたらいいな、と思います。石田さん、何度も何度も「でっかい声出すよー!」って言っていて、2月のアスパラでは「8割から9割」だったこともあったので、ここで10割の声を聴かせられるのは実は初めてになるんですよね(ベミーズの8月もちょいちょい高音、擦れてたので)。
そんな気持ちも働いてたのか、いつも以上にでっかいでっかいでっかい声で歌ってたように思います。

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  • 2017/06/22 (木) 22:40

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