第7回
眺めながら
2015/07/02
思春期にレコード盤を聴いていたのはよかったなと思う。
音にも、あたたかみがあったし。
やっぱりね、辿り着くまでの過程が大事。
最近は、よく、そんなことを思う。
兄が音楽好きだったので、マニアックなレコード屋さんに連れていかれたことなど、よくおぼえている。そのときの空気感、自分の音楽にまつわることのひとつ。
そのうち、自分ひとりでもレコードをあさりに輸入盤屋さんに足を運ぶようになる。
電車に揺られながらレコードを抱えていたとき、ワクワクして幸せな気持ちだった。
家に帰り、レコード盤に針をおとして、ジャケットを眺めながら聴きはじめる。
そこまでだけで、もはや楽しい。もちろん、その音を聴くのが目的だけど、そこへ行くまでに、何かと手間がかかる。情報も少ないので、想像も勝手に膨らむし、手に取るまではわからない。
レコード一枚買うのに、ちゃんとストーリーがあった。そんなたいしたことじゃないんだけど、そのどうでもいいようなことが、後に大切なこととなる。
ジャケ買いで失敗したのも、いい思い出。
こんな便利なサイトで、こんなことを書いたらダメなのかも。でも、今は今なりの音楽の聴きかたがあるので、いいんじゃなかろうか。
情報量の多い良さも、もちろんあるしなぁ。
調べようとすれば、いろんな音楽を知ることが出来るし。
ただ、ひとつだけ変わらないものは、ライブ。生は、そこでしか感じられないから。
チケットを予約して、その日までを楽しみにしながらの生活。やる側も、そのライブ当日までの準備、そこへ至るまでの経緯がある。
いろんなことが重なり合う瞬間。
1曲目の音が出た瞬間、あの感じはなんですか!
やっぱり、ライブって、いいなぁ。
そうそう、ウルフルズの新しいアルバム「ボンツビワイワイ」のレコーディングも完パケ!
今からミックスに入る。初秋には発売! と。
みなさん、お楽しみに。
どう聴いても、楽しい! 感じになっているので。
宣伝もよかろう。
最近のマイブームは、エスプレッソを飲んで、「にがっ!」って、ひそかに呟くこと。
「にがっ!」
近況は、完全なる老眼男子。
老眼男子。
観たい映画は、もちろん「マッドマックス 怒りのデス・ロード」。
(文/ジョンB)