×

フェス特集2024

カノエラナが「実験的」ライブでみせた新たな表情と“究極の一人ぼっちパラダイス”ーーライブレポート

2021/04/28
28171515_1200_800

4月23日(金)にYouTubeカノエラナofficialチャンネルにて無料生配信されたカノエラナの無観客ライブ『カノエラナ anytimeLIVE! supported by LiveFans』。今回のライブは「実験的」な「没入体験」を味わえるライブということで、カノエラナのパフォーマンスと新しい技術の融合によってどのようなライブが生まれたのか、LiveFans編集部が実際に体験した内容をレポートする。


パイオニア株式会社の技術「anytimeLIVE!」とは?

このライブの最大の特長は、パイオニア株式会社の技術協力を得て、曲毎に自動で「拍手・歓声・手拍子」を付与し、無観客ライブでありながら有観客ライブのような臨場感を体感できることだ。これまでの無観客ライブでも特定の拍手・歓声を手動で演出していることはあったが、今回はパイオニア株式会社の技術「anytimeLIVE!」によって、曲をそれぞれ解析し、その曲の雰囲気に合わせた「拍手・歓声・手拍子」が自動で付与される。

29174619_1200_670

有観客のような臨場感を体感できる実験的な無観客ライブは、カノエラナの自身の自己紹介的な一曲「カノエラナです。改」から始まった。黒い衣装に身を包み一人ステージに立ち、アコースティックギターをかき鳴らすカノエラナ。クールな姿から繰り出される可愛い佐賀弁の歌詞に、オーディエンスの心は鷲掴みだ。
続く曲は「恋する地縛霊」。最新技術により曲に合わせてリアルな手拍子の音が聞こえ、耳から入る音の臨場感がたまらない。無観客ながらも圧倒的なライブ感だ。曲の盛り上がりに合わせて、YouTubeのチャット欄も盛り上がりを見せる。まるで有観客のライブ会場にいるかのように、曲が終わった後の拍手や歓声もリアルに聞こえてくる。


「少しいつもよりはテンションを上げて、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです。」

曲の終わりに最初のMCが入る。

カノエラナ「改めまして、皆さま、こんばんは〜!」
観客「イェーイ!(拍手)」

まるで観客がいるかのようなコール&レスポンスにカノエラナのテンションも上がり、笑顔の柔らかい表情をカメラに向けてくれた。オーディエンスの気持ちも高まる。
MCでは、カノエから今回の「実験的ライブ」についての解説が入り、最後に「それでは皆さま、本日はゆっくりとお茶の間で、それでも、少しいつもよりはテンションを上げて、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです。」とのメッセージを伝えると、続いての曲へ。

3曲目は妖艶なダンスナンバー「jOKER」。ギターを置いたカノエが赤や紫のライティングで照らされ、音楽に合わせて舞うカノエの姿はカッコよさと可愛さが入り混じり、言葉では表現し尽くせないカノエラナの魅力に引き込まれていく。


2020年4月リリースのアニソンカバーアルバム『「尊い」~解き放たれし二次元歌集~』の楽曲も披露

続くのは、アニメ「るろうに剣心」のオープニング曲「1/2」のカバー。カノエラナの歌唱力を感じさせながらも川本真琴の原曲へのリスペクトを感じさせる、柔らかく力強さのある歌声で画面の前の観客を魅了した。続く曲もアニソンのカバー、アニメ「とらドラ!」のオープニング曲「プレパレード」だ。曲中に七変化するカノエの歌声と表情に、目も耳も満たされていく。
曲中に手拍子や歓声が入ることによって、心なしかカノエ自身の表情も楽しげで気持ちが高まっているように見える。ステージ上で手拍子をして音に乗る、カノエのノリノリな姿から目が離せない。新しい曲と曲の間のざわつきや拍手、歓声も聞こえ、限りなく有観客のライブに近いように感じる。


「私にぴったりの究極の一人ぼっちパラダイス」

ここでのMCでは、動画に送られたチャットコメントをカノエが読み答えていくスタイル。iPadがインターネットに繋がらず「やばたにえん」なハプニングもありながらも、オーディエンスとのやり取りを楽しんだ。

「生のライブができるまで、こういうライブをどんどんやっていきたいと思います」というカノエからの言葉に、励まされつつも早く生のライブが観たい気持ちも高まる。今回初めて「anytimeLIVE!」の技術が導入されたステージに立ったカノエは、会場に観客がいなくてもライブ感を楽しむことができるこのライブを、私にぴったりの「究極の一人ぼっちパラダイス」と名付けた。

続いてギターを手に歌ったのは、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニング曲である「残酷な天使のテーゼ」だ。今話題の曲でもあるこの曲をカノエラナアレンジで、ギターをかき鳴らし力強く高らかと歌い上げた。
後半に入り、続く2曲はオリジナルラブソングの「嘘つき」と「最後の晩餐」だ。心に染み渡る切ない2曲を、訴えかけてくる表情と鳥肌が立つほどの切ない歌声で歌い上げた。ギターを鳴らし心に語りかけるように歌うカノエラナの歌声、そして時折聞こえる拍手や歓声、ざわつき。目を閉じれば本当にライブハウスにいるかのような気分になれる。

29174826_1200_670

お茶の間とコール&レスポンス

ラストの曲紹介は、まるで観客がその場にいるかのようなコール&レスポンスで始まった。

カノエ「さぁ皆さま、早いもので次がラストです!お茶の間でも楽しむことができますかー」
観客「いぇーい」

カノエ「本当に大丈夫かー」
観客「いぇーい」

カノエ「いけんのかー」
観客「いぇーい」

コール&レスポンスの後、流れたのは「ダンストゥダンス」だ。音に身を任せて揺れるカノエの身体、流し目で挑発的な表情を見せ、大人っぽく色気のある歌声で歌い上げた。


まさかのアンコール!

名残り惜しさにYouTubeコメントでアンコールを求めるオーディエンスの想いに応えるかのように、しばらくして会場に響いたのはアンコールの歓声。オーディエンスの期待に合わせてアンコールの手拍子と音声が会場に流れたのだ。

「かのえー」「らーなー」
「かのえー」「らーなー」
「かのえー」「らーなー」

音声に合わせるかのようにコメント欄にもたくさんのアンコールのコメントが流れた。

「アンコールありがとうございます!」アンコールに応え、ステージに戻ってきたカノエラナ。アンコールを受けて歌った最後の曲は、アニメ「トニカクカワイイ」のエンディング曲「月と星空」だ。カノエラナの世界観を存分に感じられたライブは、心が洗われるような透き通る美しい歌声で爽やかに幕を閉じた。最後、ステージを去るときの佐賀弁「そいぎーー」の一声まで、カノエラナの魅力が満載のライブとなった。


アーカイブ配信は4月30日(金)23時59分まで

ライブ会場に行く機会が少なくなってしまった今、今回の実験的ライブは、まるでライブ会場にいるかのような没入感とカノエラナの美しい歌声が相まって、想像以上に耳が幸せなライブとなった。ライティングやカメラワークも素晴らしいライブだったので、ぜひYouTubeの視聴設定を高画質にして観ることをお勧めしたい。

ライブのアーカイブ視聴(無料)はカノエラナOfficial YouTubeチャンネルにて4月30日(金)23時59分まで可能。

今回使われたanytimeLIVE!の技術は、今後、無観客ライブやバーチャルシンガーのライブなどでの利用が見込まれているそうだが、いち早く体感できるのは今回のこのライブだけとのこと。是非より多くの人に体感して欲しい。

ライブを体感した人は、ぜひ引用リツイートで今回のライブの感想や、機能に関する率直な意見・感想をシェアしてみよう。

ライブを観てアンケートに回答していただいた方の中から、
抽選で10名様に
・カノエラナ最新アルバム「ぼっち3」
・Pioneerオリジナルノベルティグッズ
をセットでプレゼントするキャンペーンも実施中なので、
視聴後はアンケートの回答もお忘れなく。

アーカイブ視聴、アンケート回答期間:2021年4月23日(金)20時~2021年4月30日(金)23時59分まで


【カノエラナPROFILE】
佐賀県出身シンガーソングライター。2015年Twitterに30秒弾語り動画を初公開。約2年間で90曲以上を公開して大反響を呼び、ネット上で「30秒弾き語り動画の女王」と称される。無類のアニメ好きでストック曲の中にはアニメをモチーフにした楽曲もある。
2016年8月に1stミニアルバム「カノエ参上。」でメジャーデビュー。
2018年、NHK Eテレ人気子供番組「みいつけた!」のEDテーマ曲「カゲのオバケ」を書下ろし&コッシ―と歌唱を担当。番組史上最年少アーティストとしても話題を集める。
2020年、TikTokで投稿した動画「おーい兄ちゃん」が大反響を呼び、フォロワー数が30万人突破。
全国放映のファンケルの「カロリミット」CMのボーカルを担当、また、自身初となるTVアニメ「トニカクカワイイ」のED曲「月と星空」の歌唱を担当。
その他、アニソンシンガー「たぴみる」、「藍井エイル」、「ニノミヤユイ」に楽曲提供するなど活動の幅を広げている。
また、2021年3月、約3年ぶりに「みいつけた!」新EDテーマ曲「ぱっぷんぷぅ」の書下ろしが決定する等、今、同世代を中心に支持を集める注目の女性アーティスト。

カノエラナOfficial website:https://www.kanoerana.com/
カノエラナOfficial YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCDKCyrXCr1W4zE-lOw7YBRQ

関連アーティスト

関連ライブ

レポート一覧に戻る

  • 新着ニュース
  • 新着ライブレポート
バナー