ライブレポート

【2日目】ユニコーン『ABEDON 50祭 サクランボー/祝いのアベドン』ライブレポート!

2016/08/01

7月31日(日)、ユニコーンABEDONの生誕50周年を祝うライブイベント『ABEDON 50祭 サクランボー/祝いのアベドン』2デイズの2日目が、彼の地元・山形市総合スポーツセンターにて行われた。

ユニコーンはメンバーが50歳を迎えるたびに、それを祝うという体で、本人が出ずっぱりでパフォーマンスし続けるイベントを行っており、今回がそのしめくくりとなる。

ABEDONとSPARKS GO GOのメンバーからなるバンドであるABEX GO GO、ソロ活動の仲間であるバンドABEDON and THE RINGSIDE、氣志團、そしてユニコーンの4アクトが出演。チケットは即日完売。全国23ヵ所の映画館で生中継のライブ・ビューイングも行われたため、1日目も2日目も本番中にメンバーが「押すとヤバい、生中継が途中で終わる」などと気をもんだりする一幕もあったが、無事両日とも最後まで中継された。


トップはABEX GO GO


ABEDONがピアノ弾き語りで歌い始め、八熊慎一(Vo&Ba)がそこにハモリをつけていく「夕立ち」でスタート。ABEDONと八熊慎一のツインボーカルが活きる骨太なロックンロール全5曲でファンを魅了した。

途中のMCでABEDONは、「ちょうど10年前に山形でやりまして、また10年後の今日、ここでやりました」と発言。2006年に40歳を迎えたのを記念して、横浜・大阪・山形でイベントを行い、出演した奥田民生・川西幸一と共に行ったセッションの感触がとてもよかったことが、ABEDONがユニコーンの再結成を考え始めるきっかけになったことを知るファンたちの間に、感慨深い空気が流れる。


二番手のABEDON and THE RINGSIDEは、モハメド・アリからアントニオ猪木に受け継がれた入場テーマ「炎のファイター」に「アベドンバイエ!」と歌をのせたSEが響く中、メンバーの奥田民生、SPARKS GO GO八熊慎一、斎藤有太、木内健がまず登場。続いてガウンに身を包みチャンピオンベルトを巻いたABEDONがオンステージ。


6月3日にリリースされたばかりのソロアルバム『Feel Cyber』のタイトル・チューンでスタート、八熊慎一がダンボールを叩く「欲望」のアコースティック・バージョン以外の4曲は、すべて『Feel Cyber』からプレイ。ラストの「不思議は不思議」ではイントロで大きなハンドクラップが起き、サビではオーディエンスの腕が大きく左右に振られた。


デビューアルバムからサードアルバムまでのプロデュースをABEDONが手がけた氣志團が、三番目のアクト。


「音楽すべての師匠」「返しても返しきれない恩があります」などと、メンバーがABEDONを語る映像に続いて始まったのは『アベストテン』という企画だった。


氣志團メンバーがバックバンドを務め、綾小路 翔は名司会者に扮して、10位から1位までの曲を紹介していく。ユニコーン/ソロ/ABEX GO GOでABEDONが書いた曲から選曲、それぞれを日本の有名ヒット曲風にアレンジ、ユニコーンのメンバーをはじめとする出演者たちがそのコスプレで登場して歌う、というもの。


1日目も同じ内容だったが、前日に失敗した箇所が今日は成功した者あり、逆に前日はうまくいったのに今日はミスった者あり、前日言わなかったアドリブをぶちかまして大ウケするものありで、場内は終始爆笑に包まれた。


トリのユニコーンは、前半でそれぞれのメンバーの50歳イベントの時に発表してきた曲を1曲ずつ披露するという、全員の『50祭』を総括するメニュー。


この『ABEDON 50祭』のために書き下ろされた新曲「RAMBO N°5」も1曲目でライブ初公開、全員ミュージックビデオそのままの扮装で歌い踊る。


後半は「ひまわり」や「WAO!」など、ユニコーン再始動後にABEDONが生み出してきた曲たちが並ぶセットリストで、本編ラストでは、TBS系ドラマ『重版出来』の主題歌「エコー」と「RAMBO N°5」と共にこのイベントのために書き下ろされた「50/50」の2曲を、初めてライブで披露。「50/50」の「君と僕はそう ふたつでひとつ そして僕たちは いつつでひとつ 新しい今を うたおう」というリリックが感動的に響きわたった。


アンコールの「人生は上々だ」でABEDONはプレスリー風の衣裳に身を包んで1F客席後方から現れるという、山形ではおなじみの登場。前日は右後方からだったがこの日は左後方から客席をつっきってフロア後方のお立ち台まで到達、「しーあわせ! しーあわせ!」とコールを求めながら、山形の花笠に入った「幸せ」(紙吹雪)を盛大に撒く。

そして「幸せ」を撒きながらステージまでたどり着く。ほぼ曲を歌いきり、最後のブレイクのところで客席に「おまえたちのしゃべりを聞かせてくれ!」と「脱げ!」コールを求め、それに応えてプレスリーの衣裳を脱ぐとその下にはブルース・リーの黄色いジャンプスーツが。ヌンチャクを振り回し、手島のマイクスタンドに付いたピックを飛ばしたり、メンバーにモミアゲを貼って回ったり、今日が最後だというピンスポット担当の照明スタッフに50歳記念の超特大ABEPELLI(ABEDON人形)をプレゼント(前日は7列30番の席のお客さんにプレゼント)するなど、自由の限りを尽くす。

そしてそのまま曲に戻ろうとするも、奥田民生にストップをかけられる。「昨日の今日だから、きみにも何かあるよ」。前日はサプライズでバースデーケーキのプレゼントがあったが、この日は愛弟子=氣志團から、シャンパンタワーならぬABEDONビール(地元の月山ビールとコラボして作られた)タワーが贈られる。綾小路 翔に無理やり勧められ、「ランランルー」のコールに答え、3杯のビールを飲みしてからようやく曲を再開、エンディングまで走り抜けた。

ABEDONが去ったあと、メンバー4人はステージを数度横断しながらオーディエンスに手を振り、感謝の意を伝えた。


この日の模様は9月30日(金)21:00から、フジテレビNEXTライブ・プレミアム/フジテレビNEXTsmartにてオンエアされる。ユニコーンは8月10日に約2年5ヵ月ぶりとなるニューアルバム『ゅ 13-14』をリリース、9月3日(土)東京・府中の森芸術劇場どりーむホールから、追加公演含め全34本の全国ツアー「ユニコーンツアー2016 『第三パラダイス』」が始まる。

(文:兵庫慎司)
(写真:TEAM LIGHTSOME)


【LIVE Information】
ユニコーンツアー2016
「第三パラダイス」

09/03 (土) 【東京】 府中の森芸術劇場 どりーむホール
09/07 (水) 【千葉】 市川市文化会館 大ホール
09/09 (金) 【石川】 本多の森ホール
09/11 (日) 【新潟】 新潟テルサ
09/16 (金) 【埼玉】 大宮ソニックシティ 大ホール
09/18 (日) 【宮城】 仙台サンプラザホール
09/19 (月/祝) 【宮城】 仙台サンプラザホール
09/22 (木/祝) 【山形】 南陽市文化会館 大ホール
09/24 (土) 【秋田】 秋田県民会館
10/01 (土) 【愛知】 名古屋国際会議場センチュリーホール
10/02 (日) 【愛知】 名古屋国際会議場センチュリーホール
10/07 (金) 【北海道】 帯広市民文化ホール 大ホール
10/09 (日) 【北海道】 札幌ニトリ文化ホール
10/10 (月/祝) 【北海道】 札幌ニトリ文化ホール
10/14 (金) 【兵庫】 神戸国際会館 こくさいホール
10/15 (土) 【兵庫】 神戸国際会館 こくさいホール
10/17 (月) 【京都】 ロームシアター京都
10/22 (土) 【東京】 オリンパスホール八王子
10/23 (日) 【東京】 オリンパスホール八王子
10/29 (土) 【神奈川】 パシフィコ横浜 国立大ホール
10/30 (日) 【神奈川】 パシフィコ横浜 国立大ホール
11/05 (土) 【福岡】 福岡サンパレス
11/06 (日) 【福岡】 福岡サンパレス
11/12 (土) 【大阪】 オリックス劇場
11/13 (日) 【大阪】 オリックス劇場
11/19 (土) 【広島】 広島文化学園HBGホール
11/20 (日) 【広島】 広島文化学園HBGホール
11/23 (水/祝) 【東京】 中野サンプラザホール
11/24 (木) 【東京】 中野サンプラザホール

<追加公演>
12/05 (月) 【高知】 高知県立県民文化ホール オレンジホール
12/07 (水) 【大阪】 フェスティバルホール
12/09 (金) 【東京】 東京国際フォーラム ホールA
12/17 (土) 【沖縄】 沖縄コンベンション劇場
12/18 (日) 【沖縄】 沖縄コンベンション劇場

【チケット料金】
全席指定 8,500円(税込)
パラダイスシート 3,000円(税込) ※最後列1列をパラダイスな価格で、一般発売日より販売。
【チケット一般発売日】
9月・10月公演:8月6日(土)  ※石川、新潟のみ8月13日(土)
11月公演:9月3日(土)

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