Saucy Dog『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』ライブレポートーー「岡山に戻って来れてうれしい」ハプニングさえ見どころに変えた再会の日

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『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』Saucy Dog

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サウンドチェックの「メトロノウム」から、伸びやかな歌声を軽々とSOLID STAGEに響かせ準備は万端。岡山発のデニムブランド、JOHNBULL×『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』のコラボTシャツを身にまとった石原慎也（Vo.Gt）がライブの幕開けを告げ、切なきメロディを鳴らした「シーグラス」、秋澤和貴（Ba）の躍動するベースラインがけん引する「雀ノ欠伸」と、冒頭から鉄板の2曲を披露していく。

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MCでは、せとゆいか（Dr.Cho）が「ちょっとライブのお休みをもらっていたので、こうやって早めに岡山に戻ってこれてめちゃめちゃうれしいです。今日は調子に乗って、セトリを組むときに曲を多めにし過ぎて、マジで時間がないのですぐにやります（笑）」と盛り上げ、早速奏でられたギターのイントロにどよめきが上がったのは、自身初のストリーミング累計3億回再生を突破した「シンデレラボーイ」。

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代表曲をじっくりと聴かせた後は、促さずとも沸き立つクラップとハンズアップ、さらにはイエローの照明が「雷に打たれて」に色どりを加え、心地良い疾走感のまま駆け抜ける！　そして、「精いっぱい今を生きていると、好きなものをつい疑ってしまうこともあると思います。自分が好きなものを心から信じられるように、そんな応援の心を込めて」（石原、以下同）と放ったのは「現在を生きるのだ。」。自らのキャリアにも問い掛けるようなメッセージが、広大な会場に染みわたっていく。

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後半戦は、「一瞬や！　ヤバい、時間が迫ってます。最後に2曲、あなたに魂を込めて歌いたいと思います。あとこれ、一番かわいいなと思って着てます（笑）」と、『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』のグッズTシャツの宣伝も忘れずに、情感たっぷりに歌い始めた「怪物たちよ」だったが……石原が、「ごめん！　時間がないけどもう一回だけやらせてもらえる？」と急きょストップ。そんなハプニングさえも見どころに変えるライブアクトとしてのたくましさも垣間見せ、ラストは「みんなで一緒に歌おう！」と「優しさに溢れた世界で」を。SOLID STAGEにシンガロングが巻き起こる、最高の景色を最後に作り出した。

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取材・文＝奥“ボウイ”昌史　撮影＝日吉“JP”純平

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