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ゲストさんのレビュー
「吉田拓郎という神様」
もしかしたら最後になるかもしれない、という吉田拓郎さんのlive73year'sコンサートに行ってきた。予想通りのコンサートだったと思う。歌ってほしいという歌をあえて歌わず…ほんとにみんなが歌ってほしいという歌は少なくて、たんたんとして、シュールな時間を、ちょっと複雑に過ごしてきた。
そんな不思議な時間が流れ続けた、東京国際フォーラムの2時間半だったように思う。
じつは2012年と14年、16年の東京国際フォーラムでの拓郎さんのコンサートにはすべて参加してきたが、今までとはなにかしら全く違っていたように私は感じた。そのコンサートの感想はいまだにうまく書けないでいる。
仏教では「天人五衰」という言葉がある。神様も衰える、というくらいの意味であろうか。
こう書いてしまうとファンに叱られるかもしれないし、私自身も悲しい気持ちになるが、「吉田拓郎という神様」も五衰の時期を迎えたのかもしれない。というか、吉田拓郎という神様はその五衰さえ、愉しんでいるというふうに理解すべきなのだと思った。そこが、なんとも、吉田拓郎はすごいなあと思うしかなかった。
次はない!とは言わなかった。音楽活動は続ける、ともいってくれて、「僕たちにはつねに未来がある」というメッセージが残されたように思う。正直、コンサートに集うファン達は私も含めて年代は高く、未来はないような人間達ばかりでなのであるけど(笑)。
だからこそ、シュールであまのじゃくな、「吉田拓郎という神様」の、拓郎らしい終え方なのかもしれないとも思ったのであった。ありがとう拓郎さん。
でも、お互いに、次があることを信じ、期待しているのである。
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- 2019/07/01 (月) 16:52
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