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ひらりさんのレビュー
まさに、奇跡の復活。私の欲したことすべてを叶えてくれたライブでした。
1990年代末の事実上の解散以降、アクセル・ローズの単独プロジェクトと化していた Guns N' Roses が、アクセルとスラッシュ、ダフ・マッケイガンのオリジナルメンバー3人が一堂に会したワールド・ツアーを開始したのが昨年のこと。訴訟問題にまで発展し、絶対ありえないと言われていた再集結がついに実現したのだから、本当に素晴らしいことだよね。日本公演は '93年の東京ドーム以来とあって、この歴史的ライブを観るために集まった人々の熱気で、最寄駅を含む会場周辺は普段と異なった雰囲気に染まっていました。
スタンディングを嫌って選んだ座席指定のSS席がアリーナ座席の8列目という幸運に恵まれ、ステージ上のパフォーマンスも肉眼でしっかりと堪能できます。前座と呼ぶには贅沢な Man With A Mission の演奏によって、盛り上がるための準備はいよいよ万端に。かつては開演時刻の遅延が取り沙汰されることの多かった彼ら故に一抹の不安を覚えるも、そんな不安を良い意味で裏切って場内照明は暗転。充満する観衆の熱狂が一気に弾けて、待ちに待ったオープニングです。
ステージ中央にアクセル、その左右にダフとスラッシュが並ぶという景観だけでも興奮を抑えられないのですが、そこで繰り広げられたパフォーマンスは懐かしいだけでなく、現在進行形の Guns N' Roses が、誰も観たことのない光景を目の前で繰り広げているんだから、興奮しない者などいるはずがない。彼らの歌声とギター、ベースの音がひとつになった時に生まれるグルーヴの快感とエネルギーの破壊力は爆発と呼ぶべき代物であり、私の聴きたかった「ガンズ」の音を存分に浴びることができました。興奮が高まり続けた2時間30分、大観衆で歌った "Knockin' On Heaven's Door" は、今後絶対に忘れることはないのだろうな。
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- 2020/10/25 (日) 00:13
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