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ポルカドットスティングレイ、ツアーファイナルにて東市監督を迎えた新MVを公開!

2017/02/20
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ポルカドットスティングレイが、初の東名阪ワンマンツアー「ポルカドットスティングレイ 2017 TOUR 骨抜き」のファイナル公演を渋谷WWW にて行った。

チケットは即日ソールドアウト。2016 年にYouTube で「テレキャスター・ストライプ」が公開されてから噂が噂を呼ぶように評判が広がり、いまや2017年のブレイク候補最右翼として語られるようになったバンドである。開演前からフロアには相当な期待感が渦巻いていた。そして4 人はそれを軽く上回るような、センスと可能性の塊のようなステージを見せてくれた。

予定時刻を少しすぎると、まずはエジマハルシ(Gt.)、ウエムラユウキ(Ba.)、ミツヤスカズマ(Dr.)の男性陣3 人が白シャツに身を包んで登場。そして大歓声に迎えられて紅一点の雫(Vo. & Gt.)がステージに現れ、挨拶代わりに初の全国流通盤『骨抜き E.P』の1 曲目「ハルシオン」をプレイ。変拍子のリズムを駆使したテクニカルな演奏でフロアを熱くする。

続いては、ハイトーンの歌声に情念を感じさせるバラード・ナンバー「心ここに在らず」。エジマは曲後半で倒れ込みながらギターを掻きむしる。そして「ダンス・チューンをぶち込んでまいろうと思います。みんな一緒に踊ってくれる?」と、アップテンポな「ポルカドット・スティングレイ」をプレイ。冒頭からバラエティ豊かな曲調を見せ、一気にオーディエンスを惹き込んでいく。

MV や音源では雫のキュートな存在感に目が奪われるポルカドットスティングレイだけど、ライブを実際に観て強く印象に残ったのは、バンドとしての格好よさだった。メンバー4 人、全員キャラが立っている。エジマは色気あるギターを弾きこなし技巧派なソロで見せ場を作る。ウエムラは力強くエネルギッシュな低音を鳴らす。ビートを支えるミツヤスは、ハイテンションなMC やいじられキャラ的なユーモラスな面も見せる。フロントマンの雫だけでなく、四者四様の立ち振る舞いに見せ場がある。

中盤では、シャッフル・ビートでジャズのテイストを感じさせる「フレミング」、雫のシャウトが刺さるロックチューン「ミドリ」と続ける。物販紹介のMC を経て披露された「テレキャスター・ストライプ」は手拍子やコール&レスポンスで一体感を生み、大きな盛り上がりを作っていた。

MC にて雫は4 月26 日に新しいミニアルバム『大正義』がリリースされることを告げる。ウエムラの怪我で代役にtricot のヒロミ・ヒロヒロ(Ba.)とヒトリエのイガラシ(Ba.)がサポートメンバーに参加しているこの新作。雫は「一番好きなバンドは何ですか?と聞かれたらtricot と答えるくらいに好きなんです」と語り、喜びを露わにする。

後半ではその『大正義』に収録される新曲たちを披露。アグレッシブな「シンクロニシカ」ではウエムラのスラップ奏法が冴え、「本日未明」はエモーショナルな演奏に目を奪われる。ムーディなバラード「ベニクラゲ」では、ささやきとシャウトを行き来する雫の歌心に魅せられる。そして本編ラストの「人魚」ではジャジーな演奏で心地よくフロアを包み、4 人はステージを降りた。

そしてアンコールへ。まずこの場が初披露となった『大正義』のリード曲「エレクトリック・パブリック」のMV を映し出すと、続けて登場した4 人はマスクにコスチューム姿。雫は青いウィッグをつけている。東市篤憲監督が手掛けたストーリー仕立ての映像の出で立ちだ。

そして披露した「エレクトリック・パブリック」は、間違いなくこの先のライブ・アンセムになるだろう一曲。サビでの振り付けやの最後のサビの「YES!」という合いの手も実現し、かなりの一体感を生んでいた。最後に「夜明けのオレンジ」をプレイし、オーディエンスの大歓声に包まれてライヴは終了。

今年のさらなる躍進は間違いないだろう。楽曲、演奏、エンターテインメント性、さまざまな角度から観た人を魅了するバンド、ポルカドットスティングレイ。その溢れんばかりのポテンシャルを見せつけた一夜だった。

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文=柴那典

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