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フェス特集2024

VAMPS、7都市22公演のライヴハウスツアー終了!12月に映像化

2017/09/19
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今年4月にニュー・アルバム「UNDERWORLD」をリリースしたVAMPS。
同年5月から約1ヶ月に渡るU.S. Tourを終え、帰国後すぐに東京、名古屋、熊本、福岡、大阪、札幌と籠城してきた国内ライヴハウスツアーの締めくくりとなった仙台 PIT公演の2日目をレポートする。

16:00、VAMPS LIVE 2017 UNDERWORLD ツアーの一区切りとなる、仙台PIT 公演の2日目が開場すると、開場数時間前から、すでに待ち望んでいた多くのファン (BLOODSUCKERS) たちが会場内へ飲み込まれて行った。

VAMPSにとって仙台でのLIVEは、2015年3月のゼビオアリーナ仙台公演以来、約2年半ぶり。
会場を埋め尽くすファンのみならず、カウントアップタイマーがプロジェクションされる幕の奥からもその熱気が伝わってくる、そんな気がしてならない。

16:30、溢れんばかりの人だかりに覆い尽くされた会場内に流れるエントランス・ミュージック。現在のU.S. ROCKシーンを代表する洋楽ROCKが会場をあたためる中、ふとVAMPSの音楽が流れていてもきっと遜色ないであろうという期待感と高揚感が胸を熱くする。
国内のみならず、世界を舞台に場数を踏んできたVAMPSの今をこれから目の当たりにするのだから、高まる期待を抑えられないのもまた当然といえば当然のことなのだ。

16:60、エントランス・ミュージックが強烈なインパクトとともに切り替えられ、会場全体のカウントアップがスタートした。16:66、『6』が3つ並ぶその瞬間を誰もが待ちきれないと落ち着かない雰囲気でざわめく会場にさらに気持ちが高まっていく。

16:66、ついにその時が来た。
カウントアップを終えたと同時にステージの全貌がうっすらと明らかになり始める。
会場内に鳴り響くサイレン、全体を赤く染めるライティング。何か“デンジャラス”な雰囲気が漂う中、その赤く染められたステージに、バンドメンバー、そしてVAMPSが登場する。
フロアから無数に上がるVのマーク、ヴァンピースと呼ばれる裏ピースと、会場が揺れるような歓声の中、メンバー全員がシルエット・スタイルでステージ上に姿を現した。その背中には大きなVAMPSのスカルロゴ。
そして、定番曲の中でもフロア中がカオスと化すことで名高い「MIDNIGHT CELEBRATION」でLIVEをスタートした。

続く「EVIL」「DOLLY」と、オープニングから立て続けにVAMPSのダークかつヘヴィーな世界観を凄まじい勢いで表現していく彼ら。負けずとも劣らない観客の熱いテンションが正面からぶつかり合い、会場が一瞬で熱気に包まれた。

HYDE「”UNDERWORLD”へようこそ。最後、悔いのないようにやろうぜ。Let’s go to “UNDERWORLD”!!」

フロントマンであるHYDEから本日初MC。
「お前らを俺らの世界に連れて行ってやるよ」と言わんばかりのその牽引力に、会場はさらに引き込まれていく。

アルバムのタイトルにもなっている楽曲「UNDERWORLD」を皮切りに、「BREAK FREE」「DON’T HOLD BACK」と最新アルバム『UNDERWORLD』の収録曲を披露。
4月のアルバムリリースから数ヶ月、すでに新曲とは呼べないほど、観客の身体に浸透しているのが見受けられる。

『UNDERWORLD』の収録楽曲は、これまでのVAMPSの楽曲以上に、さらなる重厚感が表現されているように思う。
名のある海外プロデューサーたちとの共作を経て、さらに進化した彼らの音楽。
世界中において、VAMPSを知らない人たちがこれらを耳にした時に、果たして誰が「Japanese Rock」を感じるだろうか。ステージプレゼンスも同様に、正しい表現か否かはさておき、自分たちを誇示するその姿は、もはや世界レベルといっても過言ではない。

アルバムの中から、さらにダークさが濃く伝わる「BLEED FOR ME」「IN THIS HELL」。
“ダーク”という一言で表現するにはあまりにも安易すぎるこれらの楽曲は、そのヘヴィーさの中にある“美しさ”や“繊細さ”をも表現し、会場内の空気を良い意味でガラリと変えてくる。

そして「CALLING」。
今やVAMPSを代表する1曲となったこの楽曲、最新のモダン・ロックに、音楽的にものすごく綺麗にハマるポップかつキャッチーなトップライン。
日本語で言うところのキュートな“ポップ”感とは全く違うが、一度でも耳にすれば、知らない間に口ずさんでいる。そんな都合の良いROCKがあっただろうかと考えさせられるくらい完璧と言えるこの楽曲に、会場ももちろん最高潮に盛り上がっていく。
バンドの演奏に合わせ会場全体が歌うその姿は、これまでとは比較にならないほどに熱い。その中で、純粋に楽しんでいる姿が印象的だ。

LIVEも後半戦に突入。
観客を煽るパフォーマンスで知られる「BLOODSUCKERS」。観客も逆にステージ上のVAMPSを煽る勢いで喰ってかかる。
さらに「INSIDE OF ME」「RISE OR DIE」と、会場の盛り上がりもとどまることを知らない。

LIVE本編も残すところ数曲のところで、VAMPS定番のヒット曲が披露された。
HYDEがギターを持ち、K.A.Z、そしてJu-kenのフロント3人がステージ中央に寄り添う形でスタートする「AHEAD」。
そして、本能に身を委ねろと、観る者の本性を暴きだそうとするかのごとくフロアを盛り上げる「DEVIL SIDE」。
会場全体をさらにひとつにすべく、パーティーチューン全開の四つ打ち「B.Y.O.B. (BRING YOUR OWN BLOOD)」で、会場はもはやヴァンパイア・パーティーが行われている“ダンス・クラブ”と化し、本編を終えた。

会場にはその冷めやらぬ熱気で“VAMPS”コールが湧き上がる。
「まだやれるから!」「全然こんなもんじゃない!」という声が聞こえてきそうなほど。
ここまで熱いLIVEをこれまでにいくつ見たことがあるだろうか。

会場からのラヴ・コールに応える形で再登場するVAMPS。
登場SEに合わせ、会場全体で沸き起こる「SIN IN JUSTICE」コールでアンコールが幕をあける。

そして、ライヴハウスツアーのファイナルとなる今日、VAMPSのHYDEとK.A.Zが会場にいるすべての人たち、そして全世界にいるファンのために言葉をプレゼントする。

K.A.Z「ライヴハウスツアー全22公演は、今日で最後です。みんな楽しそうで嬉しいです。こうやってできたのも、みんなが盛り上げてくれたおかげです。ありがとう。」

HYDE「さみしいね。ちょっとさみしい。でも、みんなから元気をもらったから、この後のアメリカ、戦ってくる。」

MCに続けて、ファイナルにふさわしい人気バラード曲「SWEET DREAMS」を、これ以上ないほど優しく、BLOODSUCKERS全員を愛おしむように歌い上げたHYDE。K.A.Zのギターも、その優しさに寄り添うように柔らかく響く。
これまでの雰囲気とは打って変わり、会場全体が大きな拍手で埋め尽くされた。

しかし、続く「RISE UP」で、その穏やかな瞬間がまた一瞬にしてUNDERWORLDの世界へと引き戻され、定番のラスト・ソング「SEX BLOOD ROCK N’ ROLL」に突入。本性をさらけ出し、すべての感情がぐちゃぐちゃになるような興奮のなか、VAMPS LIVE 2017 UNDERWORLD ライヴハウスツアーの全公演が終了した。

アンコールでは、HYDEの口から、VAMPS初見参となったZepp Osaka Bayside公演を完全収録した映像作品が、12月6日(水) にリリースすることが発表された。全編完全収録ということで、VAMPSライヴの興奮をもう一度味わいたい方もまだ味わったことのない方も、ぜひ一度は見てみることをお勧めしたい。

なお、10月21日(土) 神戸 ワールド記念ホール、11月5日(日) 幕張メッセ イベントホールと、アリーナ公演を控えているVAMPS。
VAMPSのUNDERWORLDを体感したい方は迷わず参加してほしい。
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(Photo by 田中和子)

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