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東名阪2マンツアーファイナルを迎えたCIVILIAN、盟友GARNiDELiAと描いた最高の一夜

2018/05/28
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中田裕二やさユりなど、リスペクトするアーティストをゲストに迎えて東名阪2マンイベントツアー『CIVILIAN presents INCIDENT619』を開催してきたCIVILIAN。ファイナル公演となった5月25日(金)大阪・Banana Hallには、女性ボーカリスト・メイリアとコンポーザーtokuによるユニット、GARNiDELiA(ガルニデリア)が出演した。

コヤマヒデカズ(vo&g)の別名義“ナノウ”のアルバム『The Waltz Of Anomalies』の総合プロデュースをtokuが手掛け、メイリアもナノウとイベントで共演をするなど、昔から縁が深い2組の満を持しての共演がついに実現した。

オーディエンスを煽りステージへと登場したtoku とCIVILIANが、ダンサーを従えたメイリアを取り囲むように配置につく。

今回のツアーではゲストのバックバンドをCIVILIAN自身が務めるということで、冒頭の「Error」からバキバキのバンドサウンドと流麗なピアノが絡み合い強烈なエネルギーを放つ中、「大阪の皆さんこんばんは~! CIVILIDELiAです、最後まで盛り上がっていきましょう!」とフロアを沸かせるメイリア。続く「Poppin’ Trip」「SPEED STAR」でも、曲を追うごとにその疾走感がぐんぐん加速していく。

MCではコヤマと会うたびに「対バンしたいね」と言い続けていたというエピソードを語るなど、今日という日を互いがどれだけ待ち望んでいたかが、そのやりとりからも伝わってくる。

「どんなセトリを組もうか悩んでたんですけど、せっかくなら誰も観たことのないCIVILIANが観たいということで、かなりゴリゴリのダンスナンバーばっかり持ってきました(笑)」と、再びアグレッシブな「BAD BOY」を披露したかと思えば、壮大なラブバラード「SPiCa」、ドラマティックなミドルナンバー「Desir」と、変幻自在に魅せていくGARNiDELiA。

メイリアの圧倒的な歌唱力とボーカリストとしての華、tokuの手による多岐にわたるサウンドスケープが、フロアをしっかりロックオンしていく。

「この2マンが決まったときから、コヤマさんに絶対に歌ってほしいと思った曲があって。この曲にピッタリと言うと、すごく暗い人みたいなんですけど(笑)」(メイリア)と笑った「Jesus」は、2人のスリリングなボーカルな掛け合いも秀逸で、まさにこのイベントでしか観られないハイライトに。

ハイエナジーな「Hysteric Bullet」「オオカミ少女」といい、『INCIDENT619』のためにゲストの楽曲を計30曲近く身体に叩き込んだであろうCIVILIANの演奏も見事で、彼らのプレイヤーとしての実力が存分に味わえるのもこのイベントの醍醐味と言えるだろう。

「アレンジもほとんどお任せしたんですけど、“こうくるか!?”ってめちゃくちゃCIVILIANがカッコよくしてくれて」メイリアが喜びを伝えると、「でも、tokuさんがベースばっかり攻めてくるんですよ(笑)」と純市(b)が暴露するなど、MCでも終始相思相愛なムード。ラストの『極楽浄土』まで、熱量の高いパフォーマンスで一気に駆け抜けたGARNiDELiAだった。

そして、有田(ds)の叩き出すリズミックなビートが心地よく響く中、ラウドで狂暴なリフが切り込んでくる「一般生命論」で幕を開けた真打・CIVILIANのステージは、3ピースというミニマムな編成でマキシマムな感情を誘発する轟音をしょっぱなからかき鳴らす。

「残り物の羊」でもその手を緩めることはなく、ソリッドなバンドサウンドを次々とフロアに突き刺す3人。フィードバックノイズをかき分けるように壮大なスケールで聴かせた名曲「爽やかな逃走」では、決して綺麗な思い出だけではないあの日の風景と、そこから立ち上がる切実なメッセージに胸が揺さぶられる。

一転、「ハロ / ハワユ」では手を振るオーディエンスのあたたかな空気が会場を包み込むなど、確かなソングライティング力と層の厚い楽曲群をこれでもかと感じさせるセットリストが続く。

「今日GARNiDELiAとこのステージに立ててホントに幸せです、ありがとう!」とコヤマがその喜びを伝えた後は、スマートフォン向け人気RPGシリーズ『スターオーシャン:アナムネシス -TWIN ECLIPSE-』のテーマソングに抜擢された新曲「何度でも」を初披露し、まるで初めてとは思えない盛り上がりを見せるオーディエンス。

後半戦は妖艶なギターの音色に溶け込むように「来てくれた皆さんに感謝を込めて残りの曲を全力で歌います!」と、「赫色 -akairo-」「ぜんぶあんたのせい」とたたみかけ、「僕らにとってとても大切な曲を」と「生者ノ行進」へ。

巻き起きるクラップも、突き上がる拳も、シンガロングも、会場にいる全てのオーディエンスを導くようなアンセムには、鳥肌が止まらない。

「CIVILIANになってから初めてこのイベントを開催しました。最初の東京公演では中田裕二さんという偉大な先輩の背中に勇気をもらって、さユりさんは昔から僕たちの音楽を聴いてくれていたみたいで、僕らが作った音楽を受け継いだ誰かがまた音楽を作って…音楽はこうやって受け継がれていくんだと痛感したし、今日の大阪公演ではGARNiDELiAと一緒に演奏して、隣でその存在をずっと感じながら思ったのは、どんなジャンルだろうが、洋楽だろうが邦楽だろうが、音楽でゼロをイチにする瞬間が全てで。僕らは音楽を区別しないし、音楽を差別しない。今日出てくれたGARNiDELiA、観てくれたお客さん、みんなに感謝します。その感謝と幸せな気持ち、メッセージを全力で届けて帰ります」。

そんなコヤマの熱い言葉と、代表曲「顔」をしっかりとオーディエンスに手渡し、本編は終了。

アンコールでは再びGARNiDELiAも登場し、「とある人のライブに2人でゲストボーカルとして招かれた曲を歌いたいと思います。「チルドレンレコード」という曲を聴いてください」とコヤマが告げると、会場からは思わず歓声が上がる。じん(自然の敵P)によるVOCALOIDオリジナル楽曲を久々に披露する貴重なシーンを経て、「我々CIVILIAN主催『INCIDENT619』、これにて終幕します。最後に僕らがずっとずっと大事に歌ってきた曲を」と放った「メシア」で、刺激的な三夜を締めくくったCIVILIANだった。

なお、ライブで初披露されたニューシングル「何度でも」は、8月8日(水)にリリース予定となっている。
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[Photo by 田浦ボン]

<セットリスト>
CIVILIAN presents INCIDENT619 Vol.13
2018.5.25 Fri. UMEDA BananaHall

[GARNiDELiA]

M-01 Error
M-02 Poppin' Trip
M-03 SPEED STAR
M-04 BAD BOY
M-05 SPiCa
M-06 Desir
M-07 Jesus
M-08 Hysteric Bullet
M-09 オオカミ少女
M-10 極楽浄土

[CIVILIAN]
M-01 一般生命論
M-02 残り物の羊
M-03 爽やかな逃走
M-04 ハロ/ ハワユ
M-05 何度でも<新曲>
M-06 赫色 -akairo-
M-07 ぜんぶあんたのせい
M-08 生者ノ行進
M-09 顔
En-01 チルドレンレコード(with GARNiDELiA)
En-02 メシア

■ライブ情報
・CIVILIAN改名2周年記念ワンマンライブ
「CIVILIAN 2nd Anniversary Live “TWO”」

2018年7月18日(水)@渋谷WWW
開場:18:00 / 開演:19:00
プレイガイド先行受付中!!

■CIVILIAN公式サイト
http://civi-l-ian.com/

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