並び順
アーティスト
開催年

12345|…9

折坂悠太の音楽を初めて聴いたのは「CDショップ大賞2019」の二次ノミネートに彼のアルバム『平成』が選ばれた時。個性的で秀逸なメロディと歌詞センス、そして何よりも存在感のある歌声に衝撃を受け、CDから飛び出したこれらの楽曲がライブでどう化けるのかと、早々に今夜のチケットを入手したことは言うまでもありません。更には、ライブが行われる「東京キネマ倶楽部」は前々から行きたいと思っていた会場で、元グランド・キャバレーという昭和の面影を色濃く残す建物で聴ける大好きな音に、私の期待は膨らむ一方なのです。 小さな舞台狭しと配置された各楽器に担当するメンバーがスタンバイしたのは開演時間ちょうどのこと。ラジオのチューニングによる不協和音からドラムロールが流れ、ライブがスタートしました。今夜の演奏は「合奏」とするバンド編成がメイン。トランペットやフルート、サックス演奏者を加えたり、折坂1人による弾き語りコーナーがあったりと、その内容はバラエティに富んだ印象。多彩な音が曲ごとに異なる調和を聴かせてくれて、演奏だけでも私の満足度はとても高まったのですが、ヴォーカルの存在感はこれらを凌駕するほどの迫力で圧倒されたと言わざるを得ません。CDでも十分に素晴らしさを感じられたのですが、ライブで直撃されるとその説得力たるや筆舌に尽くし難く、改めて「折坂悠太恐るべし」を心に刻まれた夜になりました。 ライブ終盤、「色々な事件とかニュースを見て、気持ちをすり減らしている人が一杯いると思いますけど、こんなクソみたいな場所でも愛を持って僕はまだここで生きようと思っています」との(2日前に発生した児童殺傷事件に言及したと思われる)MC。音楽と離れたこんな一面にも、彼を好きになる要素が散りばめられています。

今年2月、ネット・サーフィンをしていて極小の告知を見つけました。 「9つのグラミー賞を受賞、現代最高のジャズ・トランペット・プレイヤー『ウィントン・マルサリス』クインテットで23年ぶりの来日公演決定!」 何ですって! 驚きすぎて思わず声が出てしまった(笑) 我ながら「よくぞ見つけた」と思ったのも束の間、すでにチケットは発売開始後。しかも公演は5月28日の1ステージのみ。すぐさま販売サイトへアクセスして、ステージから6列目のSS席を確保できたことは幸運以外の何物でもなく、ライブに寄せる私的期待感の大きさときたら近年最大級と言ってよいでしょう。 そして今夜、そのライブは静かな幕開けを迎えました。 開演時間にステージに現れたウィントンを含むクインテットは、客席に向くと時間にして数分間の深々としたお辞儀の後、あまりにも自然な流れでそれぞれの持ち場に移ります。そこからおもむろに演奏が始められたのですが、吹かれた音がまあ凄かった! ウィントンのトランペットときたら速射砲のように速く、これ以上に良く出来ないだろうと思われる粒立ちの際立つパッセージが次から次へと奏でられるのですからもう堪りません。真似のできないテクニックで縦横無尽に曲を解釈していく様はあまりにもハイブローでクール。この演り方を理解せずに油断していると置いてきぼりにされそうな印象すら受けてしまいますが、他4名との息はぴったりで、バンドとしてのステージは完璧に成立させているところに超一流の凄みを感じずにはいられませんでした。 満足しない筈がありません。 終演後の余韻も濃厚に残り、こうして日記を書いている今も彼らの演奏が頭の中で鳴響しているかのようです。こんな神がかった演奏を今度は誰が聴かせてくれるのか、楽しみに待ちたいと思います。 帰路の地下鉄車内、ライブのフライヤーに見入る私に「いやー、いいコンサートだったよね」と話しかけてくれたスーツ姿の貴兄。同じ体験をした仲間に話しかけずにいられない先輩の気持ち、私にもわかりますよ(笑)

第61回グラミー賞で、ウィナー("Album Of The Year" など計4冠)となったケイシー・マスグレイヴスをライブハウスで聴く。 こんな贅沢な時間に浸れただけでも幸せなのに、ライブ前に入った喫茶店の店先で彼女本人と遭遇して会話ができるとは! あまりの強運に「明日からの日常が物足りなく感じるのでは」と本気で心配になりますw 一夜限りの東京公演は当然のようにソールドアウトに。日本におけるカントリー・ミュージックの人気には些か寂しいものがありますが、今夜は外国人客の姿(全体の3割位か)がとても多く、開演前から熱気が充満する場内は、ライブ本編の盛り上がりを想像させるには十分すぎる雰囲気。チケットの整理番号が良番だった私もステージ最前列で開演を待ちました。 披露されたのは、グラミー賞を受賞したアルバム『Golden Hour』を中心とした19曲。過去の作品に見られた正統派のカントリー・ミュージックではなく、他ジャンルのエッセンスを融合して実験的な色合いを強めた作風の曲がライブでどのようにプレイされるのか興味深かったのですが、実際に演奏される曲はどれもがすんなりと耳に馴染み、ケイシーの透き通った歌声も心地良くて、その音はとても優しくて柔らかい印象を与えるもの。最近は巨大な会場でのパフォーマンスが多い彼女たちですが、6名編成のフル・バンドはスチール・ギターやバンジョー、チェロなどを含めた多彩な楽器を巧みに操り、会場の大きさを問わない上質なパフォーマンスを終始披露してくれて、そこに身を委ねているととてつもない多幸感が押し寄せてきます。 加えて今夜は観客の反応が本当に素晴らしかった。 ほとんどの曲で場内に大きく響く合唱が自然発生し、その盛り上がりたるや、海外でこのライブを観ているかのような錯覚すら覚えるほど。日本で行われるカントリー系のライブでこのような感覚に陥るとは、開演前には微塵も想像できなかったし、この場所にいられる幸せをしっかりと噛み締めました。 最後のパフォーマンスとなったアップテンポ曲 "High Horse" では、和服姿に扇子を持った2名のダンサーがステージに加わり、同じく扇子を持ってコラボ・ダンスするケイシーに煽られて場内の熱狂は最高潮へ。 昨年のフジロック出演時には名前すら知らなかった彼女がこの夜魅せてくれたライブを、当分は間違いなく忘れられないんだろうな。

BiSH @ Zepp Tokyo(東京都)

2019/04/23 (火) 18:30開演

過激なハードコアやラウド、メロコアなどを取り入れた幅広い楽曲で知られる「楽器を持たないパンクバンド」BiSH。CDショップ大賞でのアルバム入選など、近年目覚ましい活躍を見せている彼女たちのライブを Zepp Tokyo で楽しんできました。 CDで刺激的な楽曲を聴いたのみで、ライブは動画サイトですら観たことがなかった私。会場に集う観客のライブTシャツ装着率が異様に高いことにまず驚き、BiSH がアイドルであることを再認識。(うっかり普段着で来てしまったことをちょっと後悔w)そして、開演した直後に始まった寸劇にはただただ困惑するばかり。(これって彼女たちの「お約束」なの?)音楽を聴きたい私には30分間を費やしたこの時間は必要ないなぁ、とw さてさて肝心の音楽パートですが、やはり楽曲が良いですね。加えてヴォーカルが私好みで、叫びや唸りを織り交ぜた歌唱はなかなか迫力がありました。観客の盛り上がりも熱狂的でありながらライブマナーは総じて良く、ダイブ&モッシュの禁止、女性エリアの設置、写真撮影可能(録画、録音は禁止)といった配慮に好感が持てました。会場後方ながら段差境の手摺りを確保した私の視界はストレスゼロで、期待通りの満足感を得ることができたと思います。 難点を挙げるとすれば、バックの演奏が事前に用意された音源を流していたこと。バンドの生演奏と比較してしまうと音の奥行きが乏しくて臨場感を感じられず、エフェクトをかけたヴォーカル音響とのバランスもよろしくなくてイマイチ感が。コンセプトから音響勝負が垣間見えるも、これではアイドルとして王道を進むのか音響勝負するのか中途半端な印象です。既に前者の頂点には「ももクロ」や「AKBグループ」がおり、後者では楽器隊が素晴らしいライブ演奏を聴かせる「BABYMETAL」がその地位を確立しているので、これらのグループに今後、BiSH がどう対抗するのか期待したいですね。(個人的には魅力的な楽曲をより際立たせるスタイルがいいなー)

'70年代半ばから'80年代前半にかけて魅惑的なコーラスワークでバラードヒットを量産した The Manhattans 。今夜はビルボードライブ東京からご招待をいただき、スウィートでソウルフルな音を楽しんできました。 これまで数回のメンバーチェンジを経てきた The Manhattans ですが、その全盛期は Gerald Alston がリードシンガーだったコロムビア・レコードの在籍時。今回の公演はその彼が公演名にクレジットされており、果たしてステージでは素晴らしいヴォーカル&ハーモニーが惜しげもなく披露されて終始魅了されてしまいました。 5人編成のバンドが奏でる音も、ギターやキーボードなどそれぞれがまあ黒いこと黒いこと。ディスコのフロアーを踏んだことのある人なら体が疼くこと間違いなしで、回るミラーボールに反射する光が当時のチークタイムを思い出させてくれます。軽くステップを踏んだ3人がたびたび見せるお揃いのダンスもたいへん「味」があり、古き良きソウル・ミュージックにどっぷり浸かった至福の時間を満喫。終演後は同行した友人と交わす、素晴らしかったライブへの感想が尽きることはありませんでした。 造詣の深くないアーティストのライブって簡単には手を出しづらいものですが、普段知ることのない良音に触れることができる「ご招待」制度、みなさんも積極的に利用されては如何でしょうか。

MAROON5 @ Red Pill Blues Tour

2019/02/25 (月) 19:40出演 @ 東京ドーム(東京都)

オープニングアクト終了からわずか10分後、場内が暗転するとステージ上のスクリーンに見覚えある映像が。映画「Back To The Future」で、巨大スピーカーの前でエレキギターを鳴らしたマーティ君が吹っ飛んだシーンではありませんか。懐かしさにほっこりしたのも束の間、ステージ上にメンバーが登場したことでドーム内は興奮の坩堝に。 奮発したVIP席はなんと花道先端に隣接していました。アダムたちの最接近時、私からわずか3メートルの距離でパフォーマンスを拝める「神席」は、興奮の沸点をより一層の高みへと引き上げてくれ、その音だけでなく視覚の面でも文句の付けようがありません。公演時間が1時間40分と聞いて、短いと感じる向きもあるかと思いますが、余計なMCはほとんど入らず、曲間の繋ぎをシンプルでありながらロック感を損なわない構成でまとめているので、会場の盛り上がりはヒートアップする一方なのです。 さらに今夜はアンコールで、直前のオーストラリア公演ではセットリストに含まれなかった "Lost Stars" も披露され、この曲がサントラにクレジットされた映画「はじまりのうた」を観たという友人は、終演後も瞳を潤ませて感極まってしまったほど。 2012年の武道館、2015年の横浜アリーナに続く3回目の参戦も、大きな満足感を得て終演を迎えました。来日のたびに大きくなる会場を毎回満席にし、激戦のヒットチャートに新たな曲をランクインさせ続けることは、簡単そうに見えてとても難しい偉業です。次回を期待させるゴージャスなパフォーマンスに、すべての観客が魅了された夜でした。

Craig David @ TSUTAYA O-EAST(東京都)

2019/02/18 (月) 19:30開演

リズムの重点が二つ以上あり、ドラムやベースなどがフレーズごとにズレたようなサウンドを奏でるツーステップ・ガラージ。1990年代後半からヨーロッパで流行したこの音楽の代名詞として、デビュー直後から圧倒的人気を博したクレイグ・デイヴィッドの来日公演が8年ぶりに開催されました。 彼のシンガーとしての活動は2000年代半ばから低迷期を迎えますが、2015年頃から「TS5」と題されたDJイベントを手掛けたことで状況が一変。これがあのイビサでプール・パーティとして大ブレイクし、その勢いをかってリリースした直近のアルバム2作品はUKチャートを席巻と、現在は見事な大復活を遂げているのです。 今夜の公演はその「TS5」を冠に据えたライブということで、私の期待はもう高まるばかり。 ステージ上には中央にDJブースが設置され、ライブではここからほぼノンストップでトラックが繋がれました。クレイグはこの機材を操作しながらハンドマイク片手に歌い、客席の状況を把握しながら観客を煽る煽る。更にはダンスして、スタンディングフロアから差し出される観客の手に次々とタッチしていくのですから、なんと器用なことか。 DJとしてのスキルが卓越していることは一目瞭然。自身の曲を他の楽曲とマッシュアップやクロスオーバーさせたり、絶妙のタイミングで無音のアカペラにスイッチングするなど、これらの試みすべてが失神しそうになるくらい良かったです。客席の興奮は開演から常時アガりっ放しで、終演アナウンスが流れても多くの観客は興奮を抑えられない様子。 歌が上手いし声も良い。早口回しのフロウ・スキルなんてもう神業ですよ。改めて彼が才人にしてスーパースターであることを認識させられるとともに、決して懐メロにならない、デビュー当時からの進化を目の当たりにできて本当に幸せでした。

Red Velvet @ 横浜アリーナ(神奈川県)

2019/01/30 (水) 18:30開演

K-POP Lover の知人に誘われて2019年のライブ初め。 Red Velvet の日本アリーナツアー最終公演を観てきました。 「一部演出が見えにくい場合があります」と注釈のついたステージサイド席での参戦でしたが、ステージから伸びる花道への距離も近く、視界についてはとても満足できるものでした。 この公演は、2018年8月から始まった Red Velvet 自身2度目となるコンサートツアー「REDMARE」の日本公演として行われたもので、福岡、神戸、横浜で計4万人を動員したそう。客席の大多数を占めたのは若い世代の女性ファンで、飛び交う黄色い声援に開演前から圧倒されてしまいます。 ステージセットは遊園地をイメージしており、ファンタジーからミステリー、パレード、ホラーと異なるコンセプトの演出が、楽曲ごとに異なる世界観を自在に行き来する彼女たちの魅力ととてもよくマッチしていました。 「実験的」と称されることが多い楽曲を魅力たっぷりに歌い聴かせることはもちろん、印象的な振り付けのダンスを連続して披露する彼女たち。パフォーマンスの大半を花道上や、花道から分離するトロッコに乗って行っており、ステージから遠い座席の観客にも楽しんでもらおうという気持ちは客席までしっかりと伝わったと思います。 リーダーのアイリーンは「今日、この会場に来ていただいたすべてのみなさんに本当に感謝します。前回はホールツアー、今回はアリーナツアーで皆さんにお会いすることができました。次はさらに大勢の皆さんに来ていただける公演ができるよう努力していきたいです」とMC。感涙を浮かべる5人の姿に、こちらまで胸が熱くなってしまいました。 エンディングでは、日本オリジナル曲「Sayonara」がリリースされることも発表され、彼女たちの更なる活躍を期待させる終幕となりました。

直近10日間で3本目となるライブは K-POP♪ 思いがけず良質なポップスがたくさん聴けて大いに楽しめました。 チョン・ウンジは韓国の女性シンガー。ソロとしてのキャリアはまだ3年弱ですが、アイドルグループ Apink での活動でその名は既に多くの音楽ファンに知られ、その歌声は伸びのある高音域や多彩な表現力が高い評価を得ています。刺激の少ない優しい音のアレンジが施された今夜の演奏曲には、聴く者にそっと寄り添うような温かみのある印象を受けました。 今回のライブには、ソロ活動で3枚目となる最新アルバム『暳花 / Hyehwa』のタイトルが付けられていたのですが、これは彼女にとって「青春」の意味を持つ言葉なのだそう。ライブに来てくれた方々に「この頃の感情や記憶、感性などが温かく通じたらいいな」と話してくれました。パフォーマンスの前後には本人による丁寧な各曲の解説もあり、その内容は以下の通り。 [하늘바라기 / Hopefully Sky] この曲は、私のお父さんを思って歌詞を書いた曲です。私にとってはルーツのような曲で、歌うたびに新しい気持ちを呼び起こしてくれます。 [김비서 / Farewell] この曲は「会社員」のことを思いながら作りました。私の事務所で働くお姉さんが旅行に行くこともままならず、その実現のために会社を辞めたことを知って、ちょっと悲しかったんですよね。だからたくさんの会社員の癒しになる曲を書きたいと思いました。 [서울의 달 / Full Moon] この曲も私が歌詞を書きましたが、この時の私は大きな寂しさを感じていました。初めて経験することが多くて心細かったのだと思います。でも、この時間で皆さんが共感してくれる歌詞を書くことができたので、それだけでも「これからは良い時間になるのでは」と思えました。私の曲を聴いてくれる皆さんがいなかったら、辛さだけが残っていたかもしれませんね。 [계절이 바뀌듯 / Seasons Change] これも同じ雰囲気の曲です。私の曲はほとんどが同じ意味を持っていて「あなたは一人じゃない」、「きっと良くなるよ」、「頑張って」、「ありがとう」などのメッセージがこめられています。これらの気持ちを皆さんに届けたいと思って歌っています。 [어떤가요 / Being There] 懐かしい全てのことに対して「元気ですか?」と訊く曲です。私は懐かしいことから元気を貰っているタイプで、懐かしいこととは今まで携わった人たちや場所、思い出などのことです。元気の素は人によって違いますから、この曲では対象を設けずに歌詞を書きました。皆さんが持つそれらに「どうですか?」と問いかける曲なんです。 [상자 / The Box] 私は子供の頃に面白い想像をたくさんしました。映画「The Truman Show」のように、私以外の存在はシナリオのある作り物だと思ったり、歌詞にあるように巨人が私を箱からつまみ出す想像をしたり。でも、大人になるともっと大切なものができて昔の楽しいことを忘れてしまいます。でも、新しい大切なものとは(自分ではなく)世間が決めた価値観によって選ばれたものなんですよね。そんなことを考えながらこの歌詞を書きました。 [너란 봄 / The Spring] (リクエストコーナーに寄せられたエピソードが熱愛中のものばかりで「歌に気持ちが入らない」とボヤいたことにちなんで)この曲は気持ちをこめて歌えましたよ。なぜなら、これはカップルが羨ましいという、現在の私に近い心境を歌った曲ですからね(笑) [새벽 / Sae-Byuk] 好きな人が夜明けに目覚めずに良い夢を見られますように、と願う曲です。私は不眠の気があって、明け方に曲を聴く習慣ができてしまいました。そんなことをしているのは私だけなのではないのかなという思いが、この曲を書く際にはとても役に立ちました。 [어떤가요 / Being There]【Japanese ver.】 今回のコンサートを行うにあたり、何が皆さんに良いプレゼントになるかなと考えましたが、それは歌をたくさん歌うこと。そして、私が日本語で歌うことで、その気持ちを皆さんがいち早く受け取ってくれるのではと思いました。より良く聴こえるように昨日まで歌詞の手直しをしましたので、ちゃんと皆さんに伝わるといいな。 [Love Day] 2012年に発売した曲なので、6年ぶりに歌いました。時間が経つのが早いね(笑) [All For You] (まさかの『No No No』のリクエストに)今日は初めてのソロコンサートですよー、『No No No』は毎日歌ってるから、他の曲をお願いしまーす(笑) (『All For You』は)演奏の準備がないので最初から最後までアカペラで歌いますね。 上記以外のMCにも随所にジョークを散りばめて、観客との会話を楽しむようにライブは進み、客席には笑顔が絶えません。話をする佇まいから、通訳を介した言葉にすら彼女の思いやりやユーモアが伝わってきて、まるで友達と話しているかのよう。 客席のファンが持参した手作りのソングリスト(ファイルに歌詞をまとめた手の込んだ代物)を借りて見ながら歌ったり、カップルで来場していた客席の男性を「昨日(の公演で)は別の女性と一緒に来てましたよね(笑)」、「嘘ですよー」とイジってみたりね。 たまたま最近観たライブは、アリーナやドーム級の会場が続いていましたが、この夜700席の小ホールで観たアットホームなライブは、対話を重視して客席との距離を縮めながら、類い稀な歌唱力で大きな感動と満足感を与えてくれるものでした。 終演の挨拶で「以上 Apink...じゃなくて(笑)、日本の新人歌手チョン・ウンジでしたー」って言ってたの、愛らしくて良かったなぁ。 機会を設けて是非また参加したいと思います。

Taylor Swift @ Taylor Swift reputation Stadium Tour in Japan

2018/11/20 (火) 19:30出演 @ 東京ドーム(東京都)

入場時に手渡された「LEDリストバンド」が、装着した私の左手で場内の暗転と同時に点灯し、東京ドームの客席は色鮮やかな光の洪水に支配されました。女性客が9割以上を占めると思われる超満員の場内から地鳴りのような嬌声があがり、3年ぶりとなるテイラー・スウィフト来日公演の幕開けです。 ツアータイトルに冠した最新アルバム『Reputation』の楽曲をメインに据え、所々に誰もが知るビッグヒットを散りばめた魅力的な構成のこのツアーは、スタジアム級の会場のみで開催される壮大なもの。ダンサーとバックシンガーは超一流のパフォーマンスでライブの世界観を華々しくサポートし、巨大なスクリーンが縦横無尽にトランスフォームを繰り返す。聴覚だけでなく視覚をも強烈に刺激してくるこの仕掛け、果たして魅了されない者などいるのでしょうか。 まあとにかく、このショーに莫大なマネーが注ぎ込まれていることは間違いなく、アメリカのショービジネスを取り巻く金銭感覚にはたびたび驚かされますが、私が認識するエンタメの最高峰レベルは今夜確実に更新されました。 本音を言っちゃうと、デビュー当時のカントリー色を塗した楽曲に惹かれた身としては、強い音を軸に据えた最新アルバムなど、近年の彼女の作品には以前ほどのめり込むことができなかったのです。しかしながら、今回のようなスケール感を押し出したライブで近年の曲を聴くと「なんだ、カッコいいぞ」なんて思ってしまうのだから、いやはや人間の嗜好なんていい加減なものですな。 今回、私が購入した「VIP S席」は、10万円の価格が設定された「VIP SS席」に次ぐグレードでしたが、ステージを正面に見て左側にあったその席は、最高級席のエリアからわずか8列目。左側のメインステージと花道に接近していて、テイラーのパフォーマンスを何度も間近で堪能できました。 半値以下にしては上出来だろうと独りごち、友人から頼まれたTシャツも無事ゲット。旅行帰りにライブへ立ち寄る強行軍でしたが、これで文句を言ったらバチが当たりますね。

なんという歌声。それは筆舌に尽くし難い、本当に素晴らしいものでした。 会場到着は開演直前になってしまったのですが、入場してすぐ視界に入った場内の観衆は、平日の夜にも関わらず18,000人。女子高生からご年配までが集う客席を見て、日本でも様々な層のファンに彼の歌が支持されていることを改めて認識した次第です。 登場するや否や「東京のみんな気分はどう? 元気かな?」と客席を気遣うサムは、オープニングから "One Last Song"、"I'm Not The Only One" と私のお気に入り曲を颯爽と披露。そして「もし知っている曲があったら、みんな一緒に歌ってね」なんてMCにも彼の人柄の良さが伺えます。ハイトーンのヴォーカルが賞賛される彼ですが、実際にライブを目の当たりにすると、その声は実に繊細で、トーンや歌い回し、息遣いなどは個々の曲調によって自在に変わるのですね。ヴォーカリストとしての表現力はもちろん超一流なのですが、独特の響きと揺らぎを持ったサムの声は唯一無二で、今回のようなアリーナ級の大会場でもその魅力がしっかりすべての観客に伝わっていたことは、会場から最寄駅へ向かう道すがら、人たちから漏れ出ていた感動や感嘆の声があまりにも多いことからも明白でした。 またライブを観たい、そんなアーティストが私の中で一人増えた初秋の夜です。

My Bloody Valentine @ 豊洲PIT(東京都)

2018/08/15 (水) 19:30開演

マイブラ轟音半端ないって! 入場早々、ステージに並べられたギターの数(約30本位かな)に驚かされたのですが、本当に驚くべきだったのは彼らが鳴らした音でした。マイブラのライブでは恒例となっている入場者に耳栓を渡す配慮は決してハッタリではなく、聴く人によってはノイズとも取れる轟音が終始場内に響いていたのですから。 最後の演奏曲となった "You Made Me Realise" では、これまたライブ恒例である「轟音ノイズピット」を約9分間も浴びせられ、同行の知人(彼は4回目のマイブラ体験)も大満足。私はと言えば、おかげさまで耳栓を使うことは1度もなく、本家が鳴らすシューゲイザーの極みに酔いしれておりました。 1988年に発表された彼らのアルバム『Isn't Anything』は、主にヨーロッパで賞賛と驚きをもって迎えられましたが、当時はこの音楽をまったく理解できなかった私。リヴァーブやエフェクトを通して演奏を録音し、その後エフェクト音だけを残してすべてのギターの音を消してしまう「ギターの入っていないギター・ロック・アルバム」は、変則的なチューニングや型破りなリズム、甘い雰囲気のハーモニー等々、何もかもが私には斬新過ぎたのです。 時を経て数多の音楽を聴き継ぎ、ようやくこの音に陶酔できた今夜。文字通り「音にシビレた」2時間でした。本当に気分爽快、最高の夜。

私が初めて買ったレコードや初めて観たコンサートはこのアーティスト。オフコースは私の音楽好きを決定づけたバンドです。「5人のオフコース」としては最後となった1982年の日本武道館公演を観てから36年、その中心メンバーだった小田和正さんのコンサートに出掛けてきました。 熊本からスタートした全国ツアー「ENCORE!!」において、今夜の公演が行われるさいたまスーパーアリーナは大きな会場に分類されます。一般発売で購入した座席は200レベル。メインステージの右側裏にあたり、その視界の悪さに入場早々に落胆したのですが、会場をレギュラーモードの「縦長」ではなく「横長」に使ったり、8の字型の大きな花道をアリーナへ設置するステージプランがその悪条件を払拭してくれました。 だって小田さんときたら、メインステージでのパフォーマンスはほとんどなく、終始移動しながらこの花道上のいずれかで演奏や歌を披露してくれるのです。これなら会場内どの座席からでも接近チャンスが生まれるので、ライブの視界満足感は必然的に高まりますね。 いちばん期待していた歌に関しては多くを言いますまい。クリスタルのように透き通る歌声はまさしく唯一無二、長年聴き続けた現在も魅力が褪せることはありませんでした。ソロに転向してからの曲も良かったけれど、やはり私にはオフコースのナンバーが刺さるのです。今夜演った曲はすべて、いまだに歌詞(場内に歌詞を映す専用モニターの設置あり)を見ないで歌えたほど。曲を聴くことで呼び覚まされる思い出も一つや二つではなく、そのいずれもが濃密なもの。そりゃ感情が高ぶって涙が浮かんでしまう場面もありますって。 その歌をただ聴くだけで、私には大満足の時間だったのですが、客席へ降りて一緒に歌ったり、ユーモアたっぷりのビデオやMCで場内の爆笑を何度も誘ったりと、ステージと客席との距離を実際より何倍も近く感じた3時間。オフコースのライブでは淡々と歌や演奏を行い、プロとしてのストイックさに当時は近寄り難さを感じたほどでしたが、そんな印象は微塵もなくなり、気さくに観衆に語りかける振る舞いがとても親しみやすかったです。 小田さんもファンも、そして私も齢を重ねました。小田さんの言った「これからも元気で。そしてまた会いましょう」のMCに従い、またコンサートに足を運びたいと思います。御年70歳にしてアリーナ級の会場を満席にしてしまう偉大さに圧倒された夜でした。

ライブを丸ごとパッケージして持ち帰り、リラックスしたい時に開封して再びこの多幸感を味わいたい、と本気で思わせるほど素晴らしいライブでした。 隣にいる誰かに語りかけるような歌唱と心地良い触り心地の音作り。オーガニック・サウンドとも評され、日常の生活に溶け込むような彼女のデビュー・アルバムは今でも私のお気に入りの1枚。昨年行われた来日公演を観ることができなかったこともあって、ワクワクした気持ちを大きく膨らませて今日を迎えました。 今回のステージはドラムスを含まない3人編成で、ギターとキーボードを各曲の軸にするとの情報が事前に公開されていました。黒いベロア素材のオールインワン姿でコリーヌが1曲目から楽しそうにパフォーマンスを始めると、透明感のある歌声は圧倒的な存在感をたたえており、楽器からのシンプルな奏ではその歌をより一層引き立ててくれます。開演からの僅か1曲でその魅力に引き込まれてしまうと、もはやステージ上から視線をそらせず、感嘆の溜息をつくことすら忘れてしまいそう。 いつものこの会場とは異なり、客席にドリンクを運ぶ給仕の姿が無いこともこの雰囲気作りに一役買っていて、フードとドリンクのオーダーストップを開演前に設定した「アーティストの意向」とは、パフォーマンス中の客席に人の動きが生まれないようにするためのものだったのかと、ここに至って気付いた次第。 とにかく演奏された楽曲はすべての音が優しくて、"Green Aphrodisiac" では促されたフィンガースナップとコーラスに客席が呼応したのですが、それすらもラウドとは無縁のハミングのようなもの。ついにはコリーヌがオフマイクで歌い始めたことで生まれた「静かなる一体感」は、会場を稀有で神秘的な空間に変えてしまったかのようで、この幸せな時間がずっと続いてほしいと願わずにはいられません。 緊張感を感じることなく、体がソファにゆっくりと沈み込んでいくような感覚を心地良く思いながら音楽を聴けるとはなんと贅沢なことか。少しずつ飲んでいた上品なラムの香りも印象深かったこの時間、しばらくはその余韻を楽しみたいと思います。

Gorgon City @ 渋谷WWW X(東京都)

2018/05/01 (火) 20:30開演

多くのコンサートを手掛けている Live Nation からご招待に預かり、エレクトリカルなダンス・ミュージックで高い評価を受けるUKのデュオ「Gorgon City(ゴルゴン・シティ)」のパフォーマンスを楽しんできました。 今夜の会場となるイベント・スペース「www x」はステージこそあるものの、高い天井や打放しコンクリートの内装がシンプルなクラブを連想させます。体を揺らさずにはいられない極上の音を満喫するべく、入場してすぐにフロア中央のPAブース左にスペースを確保。ハイになる準備はこれにて万端です♪ サポート・アクトのプレイするビートは気分を高めるには十分すぎるクオリティ。その流れを継ぐようにメインの2人が登場すると、フロアは彼らが綴る様々な種類のハウス・ミュージックで溢れました。ヴォーカリストを起用した印象深いビッグ・トラックが次々と浴びせかけられ、強いベース音は絶え間なく体の芯を揺さぶってきます。音に突き上げられる感覚が本当に心地良くて堪りません。こんなにゴキゲンな音を聴いて体が動かない者などいる筈もなく、私も終演までこの極上の浮遊感に身を任せてトリップ。しばし現世から遠ざかっておりました。 かつては国内外で数多のクラブに足を運び、一夜限りの音楽三昧を何度も楽しんできた私ゆえ、やはり今夜のような環境を与えられると「体が疼く」とでも言おうか、体験した者にしかわからないであろう独特の高揚感が何度も湧き上がってきました。耳だけでなく体全体で音楽を感じられる機会が私にとって如何に貴重であるかを再認識するとともに、かつて夢中になった感覚を再び味わう手段として「クラブ系アーティストのライブ」が非常に有効であるという新たな気づきも得て、大変有意義な時間を過ごせた次第。 これは近いうちにまた、同様のイベントに出没する予感がします。

Ed Sheeran @ 日本武道館(東京都)

2018/04/14 (土) 18:00開演

ステージ前5列目の座席から観た今夜のライブにおいて、ステージ上で歌い、楽器を演奏したのは開演から終演までエド・シーランただ一人。そして彼が用いた楽器は1本のアコースティックギターとループペダルだけ。最小限の音で細部を粒立て、荒々しく凄まじい音圧で聴く者に迫ったかと思えば、一転して繊細なタッチで感情の隙間に滑り込んでくる。果たして、ライブを成立させてしまうのみならず大観衆を終始魅了し続け、私たちの興奮と感動のボルテージを最高潮に保ったまま2時間弱を一気に走り切ってしまったのだから、もうただ驚くしかありません。 このスタイルは既にライブにおける彼の定番として認知され、動画サイトなどでその様子を何度も観ていたのですが、実際のライブでは想像を遥かに上回る大音量を浴びせられて、同行の友人と「思ってたより爆音だな」と顔を見合わせてしまったほど。なんとオープニングのわずかな時間で、たった一人で歌い演奏する彼の音に圧倒されてしまったのです。さらに今夜は、場内を埋めた観衆も負けじと熱い歓声で応えたことで様々な要素が劇的に融合し、実に感動的なライブとなりました。 観衆にはシンガロングしてもらうのがエドの流儀らしく、多くの曲で客席へ歌うことを促す場面も。わずか3枚のアルバムリリースながら、世間に知られた有名曲が数多くプレイされたことで場内に響いた観衆の歌声もかなり大きく、その一員となってシンガロングできた私も日頃のモヤモヤがすっかり霧散してしまった次第。アンコール前には客席に "Sing" のコーラスパートを歌わせたまま舞台袖に消えたエド。彼が衣装替えをして再び登場するまで私たちはそれをリピートし続けるという。今思い出しても斬新な演出でしたね。 実は今夜のライブ、エドが怪我をしたことで日程が昨秋から延期された振替公演。怪我直後のツアーのうち、中止にならず開催が延期された地は日本を含めてごく少数。この難しい判断やアンコールでサッカー日本代表のユニフォーム(背番号は91番)を着て登場してくれたことが、日本好きを公言する彼の思いが反映されているようでちょっと嬉しかったです。(ちなみに前日までの公演では阪神タイガースや読売ジャイアンツのユニフォーム姿でアンコールに登場したそうなw)当たり前のように開演から終演まで、武道館を埋め尽くした観客を1度たりとも座らせることなく総立ちにし、ライブ中のMCで何度も「来年また会おう」と繰り返していたエド。この感動を再び味わえる日は意外にも近日中かも知れません。

12345|…9