「formerly of Kool & The Gang」と銘打たれたこの公演、彼らの長いキャリアにおいて JT Taylor がヴォーカルを担っていた当時は、流行していたディスコサウンドで作品が彩られた黄金期で、今でも大好きな曲がたくさんあるのです。今夜満員となった場内を埋め尽くしたのは、もちろんディスコ世代と思しき諸先輩方で、その洒落たいでたちには現役感が満ち溢れておりました。 演奏されたセットリストは予想していた通りであったものの、会場につめかけた観衆の盛り上がりが凄まじく、素晴らしい雰囲気が途切れることなくライブ全編が進行したため、その印象はあっという間に時間が過ぎてしまったかのよう。ホールレゲエ調にアレンジされた"Long Hot Summer Night"、ファンクチューンの"Ladies Night"、ダンスやコール＆レスポンスを交えたマイケルのカバー、楽曲の端々に効いているホーンセクションの音色、興奮をクールダウンさせ、思わず聴きほれてしまった名バラードの"Cherish"等々、盛り上げるための仕掛けがたくさん散りばめられていて、ディスコサウンドの様々な表現を体感できる、そして齢を重ねて若干の変化はあったものの、甘く伸びのある彼の歌声のテイストをしっかり堪能できた気持ちの良いステージでした。