総立ちのアリーナで、終始この身を揺らしていました。 彼にしか鳴らせない音を全身に浴び続けた２時間は本当に気持ちが良かった。そして願わくば、この感覚をもうしばらく味わっていたい気分。 ２日前の大阪公演では、観衆のほとんどが着席したままだったと聞いたため、そして今夜の座席がアリーナＢ７ブロックの最前列端席という動きやすい席だったことから、「ジョンの演奏で且つこの座席で座ったままなんて冗談じゃねえや」という音好きの私と、「それでも周囲の反応にあわせないとな」という常識人（？）の私が心中で戦いを繰り広げていたのですが、場内暗転の１曲目から観客は総立ち状態となり、心おきなく楽しめる環境となりました。（もう終演まで座らないよーだｗ） 既に様々な方面から最上級の評価を得ている彼のギターを初体験した今夜、弾かれる音がまあ素晴らしい。「なんでこんな音がでるんだよ」と感嘆する場面に何度も遭遇し、剛柔を変幻自在に操るテクニックや、独特の音の揺らぎに酔いしれることに。そして、ギターソロがふんだんに盛り込まれた各曲も新旧の名作揃いで、私の興奮はもう高まる一方。客席からのリクエストに応え、アコースティック・ギター１本のみで演奏した "Neon" なんて鳥肌の感動モノだったし、Tom Petty をカバーした "Free Fallin'" も彼流のアレンジが見事な出来栄え。MCを日本語で頑張る姿に人柄の良さまでもが垣間見え、非の打ちどころがないギグでした。 最後に今回のツアー公式プログラムにある彼の言葉を以下に。 今回のツアーは僕のこれまでのアルバムから曲を選んでみんなにただ聴いてもらう、という単純なものにしたくありません。もっともっと、これまでよりも高い別のところを目指したい．．．正直それがどこなのかは自分でも分からないし、実際にそんなライヴが可能なのかも分からないけど。 もし僕が実現しようとしていることができたのなら、その時は僕も含む会場の全員が今までにない経験を共有できるんだと思う。オーディエンスにパフォーマンスを見せるという形より、来てくれたみんなと僕が一体となれるような経験をしたい．．．今回はツアーに出た当初からそう考えていました。僕が書いた曲を聴いてもらうというより、僕とオーディエンスが同じ立場から同じ目線で音楽を楽しめればと思っています。 今日は来てくれてありがとう。 ジョン・メイヤー、なんともカッコイイ男である。