LIVE MASTERS
2017.11 GUEST黒木 渚
テーマ今までで一番衝撃・影響を受けたLIVE
菅野:菅野結以が@FMからお送りしています『LiveFans』11月のマンスリーゲストは、この方です!
黒木:黒木渚です。
菅野:よろしくお願いします。2周目なんですけど、本題に入る前にですね、最近ちょっと気になる黒木渚情報がありまして…Twitterに不定期アップされる「謎メモシリーズ」。あれ、どういったことなんですかね…?
黒木:(笑)。そうですよね。
菅野:知らない方のためにお知らせしますと…「おしんこファーストコンタクト」「レモン心からの」….どういうことなんだろう?っていうのを…これ何ですか?
黒木:常々気になることをメモる癖がありまして、iPhoneのメモ帳に書き溜めてるものがたくさんあるんですけど、気分転換でそういうのを見返す時に、「何だこれ?!」っていうのが結構あるんですよね。その時は何か確信を持って書いているはずなのに全く何も覚えていないみたいな…。
菅野:特に説明書きはせず、パッという言葉だけを…。
黒木:はい、パワーワードみたいなのを載せてたり。あと、物語だったりすることもあるし、「駅でモヒカンのお坊さん見た」みたいな、そういうくだらないことだったりするんですけど(笑)。
菅野:見たいな、それ(笑)。
黒木:「おしんこファーストコンタクト」は本当に何のことだかわかんなくて、ずっと気になってるんですよ。思い出せなくて。先日、ミュージシャンの友達と飲みに行ってて、この話が出たんですよ、たまたま。ミュージシャン同士で飲むとメモ帳とかボイスメモを見せ合ったりする会があって…。
菅野:面白い!
黒木:その時に友達の携帯にも「おしんこファーストコンタクト」があったんですよ!
菅野:え?そんなことあります?
黒木:そう、それで、2人揃って記憶喪失なんですよ(笑)。
菅野:その人絶対前世とかで繋がってると思う。なかなか今の世の中で「おしんこ」と「ファーストコンタクト」を組み合わせた言葉を使う人はいない…。
黒木:だからたぶん(友達と)一緒にいる時に「おしんこファーストコンタクト」は誕生してるんですよ。
菅野:でも2人とも覚えてない?
黒木:覚えてないです。
菅野:妖怪の仕業かなぁ、これ。
黒木:(笑)。
菅野:すごいなぁ。私が好きなのは、謎メモシリーズじゃないんですけど、「何度確認してもキヌアのことをキアヌと言ってしまいその度にハリウッドの風が吹く」っていう…。
黒木:そう、何回言ってもキアヌって…。
菅野:すごい分かる気がする(笑)。真っ黒なマントがフワッと舞っている画が浮かびますよね。
黒木:スーパーフード・キアヌ(笑)。
菅野:黒木さんの歌詞とかでもそうですけど、パワーワードがめちゃめちゃ出てくるなっていう感じがするんですけど、普段から言葉には敏感なんですか?
黒木:そうですね。結構見てるほうだと思います。看板とか、電車の中の吊り広告とか、あとキャッチコピーとかも意外にすごい良くて、歌詞とキャッチコピーってすごい似てるんですけど、そういうものをまめにチェックして、いいと思ったらすぐメモるんです。
菅野:へぇー。メモ帳を見てみたいですね。
黒木:携帯もあるし、手書きのメモ帳もあるので。
菅野:そうなんだ!OFFモードの時もわりとそういうのは見ちゃうほう?完全に休んでる時っていうのはないんですか?
黒木:そうかもしれないですね。やっぱりヒントがあれば随時保存しておくっていうスタイルなので、読書も結構するんですけど、読書も「この言葉使える、いつか」っていうのを溜めておいたり…。でも本当に本当のOFFモードになっている時は、もうしょうもないことばっかり考えているというか、ちょっとお酒とか飲んでひとりでリラックスしている時とかは無駄なことばっかり考えているというか…。
菅野:どんなことを考えてるんですか?
黒木:昨日は、人って着ている服によって結構モードが変わるんじゃないかなと思っていて、パリッとしたスーツを着ている人は戦うビジネスマンっていう精神性が芽生えるし、着飾っている人は心が気高くなったりするのかなって考えていて、じゃあ1番強い服って何だ?っていうことを考えてたんですよ。最終的な結末が、お侍さん?奉行みたいな人が着てる肩がバーンってなった、フリーザみたいな服あるじゃないですか。あれじゃないかなと思うんですよ。で、欲しくなちゃって。あれ着てると言い合いとかになっても負けない気がしてきて(笑)。それでググったら5千円くらいで買えると分かって。
菅野:安値!(笑)。すごいリーズナブル。
黒木:そう、ひとつ試しに買ってみようかなみたいなことを考えてました、昨日(笑)。超OFFモードで。
菅野:それOFFだわぁ。やっぱり発想が全部作品に繋がっていきそうな感じがしますね。お酒飲むとよりそういうのが浮かんできたりするんですかね?
黒木:そうですよね。脈略なく出てきますよね。リラックスしてるんで。
菅野:余談がめっちゃ長くなってしまったんですけど(笑)、LIVEをテーマに話す番組です。2週目のテーマは、<今までで一番衝撃・影響を受けたLIVE> 何ですか?
黒木:結構最近なんですけど、昨年の10月、日比谷野外大音楽堂で観たTHE MODSのLIVEですね。
菅野:へぇー。THE MODSといえば、80年代から活躍しているロックンロール、パンクというバンドですけど、もともと好きだったんですか?
黒木:地元、九州出身の伝説的なバンドということで、存在はもちろん知っていたんですが、私が仲良くさせていただいている高橋ツトムさんという漫画家がいらっしゃって、「スカイハイ」とか描かれている方なんですけど。ツトムさんが(THE MODSの)すごいファンなんですよ。もう崇めているくらいの勢いのファンで、前々から行こうっていう話はあったんですけど、ちょうどこの日比谷のTHE MODSのLIVEっていうのは、復活LIVEだったんですよ。ヴォーカルの森やん(森山達也)さんが、怪我をしたりとかして中止になってしまったツアーから復活するっていう記念すべきLIVEで。ちょうどこの時期に私は喉を痛めて療養していて。で、漫画家の高橋ツトムさんは、渚に今見せなきゃいけないLIVEだ!というのを強く感じたらしく、行くぞっ!て…。「カリスマはこうやって立ち上がるんだ!見せてやるよ」って言って連れて行ってくれたんですよね。
菅野:めちゃめちゃいい、熱い絆があるんですね。どうでしたか?見てみて。
黒木:本当に出てきて大丈夫なのかなというくらい満身創痍の状態で、両膝をやちゃってたし、森やんさん、手も骨折されてたんですよ。
菅野:え?何があったんですか?そこから気になるんですけど…。
黒木:片足を痛めて、片足のリハビリをやっていたら、たぶんアスリート並に追い込んでたんでしょうね。そしたら反対の足がダメになっちゃって…。で、極め付けに転んで、手をついたら手も折れちゃったみたいな…。
菅野:ものすごいケンカとかしたのかなと…しかねないなとと思った(笑)。
黒木:ツトムさんはTHE MODSの皆さんとすごい親交が深くて、後ろの横断幕みたいなのを描いたりしてるんですよ。
菅野:へぇー。
黒木:で、裏事情を知っていたんで、手のギプスが取れていない状況というのは聞いてたんで、でもギプス外して出てきたんですよ。
菅野:うわぁ。
黒木:しかもギター背負ってて、まさかなと思ったら、まだ握力も完全に回復してないような手でギターかき鳴らして歌ってて、なんか、こんなやせ我慢だったら最高にカッコイイんじゃないかっていう。
菅野:最高にカッコイイやせ我慢…確かに。
黒木:あと自分の状況とひどく重なって。辛くても立ち上がらなきゃいけないこともあるし、孤高の存在として先人が走っている、いいお手本として地元の先輩が立っていてくれて、自分が復活するときもこういう風に立ち上がっていけばいいんだみたいな、実感しました。
菅野:きれいな姿がじゃなかったとしても、泥臭く…。
黒木:そう、ボロボロだけどめっちゃカッコよかったんですよね。
菅野:傷だらけのロマンみたいなのありますね。じゃあそんな黒木渚さんが<今までで一番衝撃・影響を受けたLIVE>、THE MODSの野音のLIVEのセットリストが今手元にあるんですけど、このなかから1曲お届けしたいと思います。どの曲にしましょうか?
黒木:では、“MAYDAY MAYDAY”にします。
菅野:では曲紹介をお願いします。
黒木:はい、それでは聞いてください。THE MODSで“MAYDAY MAYDAY”。
今までで一番衝撃・影響を受けたLIVE
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THE MODS TOUR 2016 ”HAIL MARY” Final
2016/10/15 (土) 18:30 開演 @ 日比谷野外大音楽堂 (東京都)
[出演者]THE MODS
Setlist
- 1.COUNTER ACTION
- 2.壊れたエンジン
- 3.MAYDAY MAYDAY
- 4.I SMELL TROUBLE
- 5.TEENAGE BLUE
- 6.4 BRONCOS
- 7.BUNNY GIRL
- 8.Rock-a-hula-billy
- 9.POGO DANCING
- 10.WHY WHY WHY
- 11.ロメオとジュリエット
- 12.激しい雨が
- 13.LONDON NITE
- 14.KILL THE NIGHT
Encore 1
- 1.LOOSE GAME
- 2.GARAGE WONDERLAND
- 3.TOMORROW NEVER COMES
Encore 2
Encore 3
- 2.他に何が
ARTIST INFORMATION
黒木 渚
独特の文学的歌詞で、女性の強さや心理を生々しく歌い上げる、孤高のミュージシャン。
2012年12月に1st Single「あたしの心臓あげる」でデビュー。
2015年10月にリリースした2nd Full Album「自由律」がオリコンチャート初登場10位にランクイン。翌月には初の連作小説「壁の鹿」で小説家として文壇デビューも果たす。
同月から6大都市で開催された「ONEMAN TOUR『自由律』2015」はSOLD OUTが続出。
演劇的、文学的、音楽的、そして1人の女の生き方を見せるドキュメンタリー、様々な要素をミクスチャーしたライブスタイルで多くの人を魅了した。
2016年4月、5th Single「ふざけんな世界、ふざけろよ」をリリース。
同年7月には、配信シングル「灯台」をリリース。
iTunesのトップソングで過去最高の4位にチャートインした。
2016年8月、咽頭ジストニアにより喉の治療のため音楽活動を休止。
2017年4月、講談社より初の小説単行本「本性」を発売。
同年9月に復帰シングル「解放区への旅」をリリースし、現在は4大都市ワンマンツアー「音楽の乱」を開催中。
さらに2018年2月24日には昭和女子大学 人見記念講堂にてワンマンライブ「〜幻想童話〜砂の城」の開催が決定している。