ＪＱ：ちゃんとするって（笑）…めっちゃ長いです。

菅野：長いんですか！朝まで系ですか？

ＪＱ：はい。僕を筆頭に…僕からみんな逃げてくんで。

菅野：結構飲まれる感じですか？

ＪＱ：僕、お酒好きで。ずっと飲んでいられる。

菅野：へぇー。何飲むんですか？

ＪＱ：焼酎からビール、ワイン…日本酒はあんまり飲まないですけどワインが一番好きかもしれないですね。

菅野：ワインで朝まで？

ＪＱ：いけますね。

菅野：メンバーと語り合う感じなんですか？

ＪＱ：語り合ってんのかなぁ？

菅野：反省会とかします？

ＪＱ：反省はうちのメンバー絶対しないです。

菅野：しないんだ？！

ＪＱ：ポジティブなんで、次頑張ろうっていうタイプ（笑）。明日があるさ系なんで。

菅野：へぇー。

ＪＱ：でもポジティブな話ばっかしてるんで、僕が逆に元気もらっちゃてますけど。

菅野：メンバー間では音楽の話が主なんですか？

ＪＱ：やっぱり最近の新譜とか、あの辺好きとか、ベタにそういうところも話しますし。あと最近機材の話とか多いですかね。あの機材いいらしいよとか。そのときは僕、全然蚊帳の外なんで。

菅野：あ、そうなんですね。

ＪＱ：僕、LIVEで使わないから。

菅野：そっか。でもやっぱり音楽仲間って感じなんですね、バンドが。音楽の趣味の合う人たちでやってるというか。楽しそう！まさかNulbarichが遠足のように遠征してるとは思わなかった。すごいスタイリッシュに移動してそうな感じがする（笑）。

ＪＱ：僕だけたまに新幹線移動になっちゃうときがあって、スケジュールとかで。めっちゃ怒りますもん、僕。

菅野：みんなと行きたかったから！？

ＪＱ：そう。なんかハブかれている感じになるのがすげぇ嫌だなって。

菅野：（笑）。めちゃめちゃ繊細ですね。面白い。仲良しなんだなぁ。

ＪＱ：仲良いっすね～

菅野：はい、じゃあそろそろテーマにいこうかと思います。毎週違った角度からLIVEをテーマにお話していますが、３週目、今週のテーマは「Nulbarichの転機となったLIVE」。

ＪＱ：何回かあるんですけど、やっぱ一番最初にというか、僕たちがまずCDを出して、ラジオとかたくさんのところでかけてもらったすべての答えが見えたLIVEっていうのが、初めてやったワンマンLIVE。一番衝撃的だったというか、それこそ最初に言ったアーティスト写真が間に合わないとか、写真撮りたくないとか、結構曖昧に始まったバンドが、初めてステージ上に立って、僕たちの音楽だけを観に来てくれたお客さんを目の前にしたときに、なんか「ちゃんとしようね」って思ったというか（笑）。

菅野：（笑）。そうか。最初は楽しもうというか、遊び的な感覚で始まったんですか？

ＪＱ：そうなんですよね。このバンドの形態をとろうとしたのも、「せっかく音楽やってんだから自由でいようぜ」みたいなところから、「誰にも何も言わせねぇ」みたいな。好きなときに集まって、好きなだけ楽しいっていう衝動を音にしようっていう思いだったんで、誰かのためにとか最初考えてなかったんですけど。

菅野：こんな規模感になると想像してなかった？

ＪＱ：してなかったですね。最初は音楽室ぐらいな感じだと思ってやってたんですけど。

菅野：へぇー。それで初ワンマン、渋谷WWW。ワンマンのステージに立って、ちゃんとしなきゃなと思った？

ＪＱ：ほんとだったんだ！みたいな感じでしたね。ラジオでたくさんかけてもらってるときにいろんな人から連絡がきて、「めっちゃかかってるよ」とか。でも僕、運が悪くてあんま聞かなかったんですよ。

菅野：ほんとですか？！ファースト（1stアルバム『Guess Who?』）が出たとき、何回かけたかわかんないぐらいめちゃめちゃ曲かけたし…（笑）。

ＪＱ：かけてもらってたのにすいません（笑）。

菅野：でも業界の方たちとかと会うじゃないですか、ラジオやってると。もうみんな声を揃えて「Nulbarich、今きてる、今かけるべき」って誰もが言ってた感じだったので。

ＪＱ：全然出会わなかったですね。もうちょっと頑張れってことなんだと思うんですけど。

菅野：意外と本人には届いてなかったんですね。

ＪＱ：そうですね。周りからよく言われて僕もちょっと期待してかけたりするじゃないですか。来ねぇかなみたいな。全然来ねぇっていう（笑）。時間帯なのかな、アレ？何だったんですかね。僕から行くと全然寄って来ない。

菅野：へぇー。不思議。

ＪＱ：Nulbarich全然寄って来ない、僕に（笑）。

菅野：NulbarichがJQさんに寄ってこない。すごい哲学的な感じがしてきたけど（笑）。でもそれをほんとだったんだ！と思ったのがこのワンマン。

ＪＱ：そうですね。

菅野：結成からそんなに時も経ってない？

ＪＱ：１年経ってない…初LIVEから半年ぐらいですかね。

菅野：このLIVEで印象的だった出来事とか覚えてますか？

ＪＱ：音源を聴いて来てくれてるので、みんな口ずさんでるっていうのが衝撃的でしたね。

菅野：それまでLIVEってそんなにやってなかった？

ＪＱ：そうですね。はじめましての段階で曲を聴いてきて僕たちのLIVE観てるとか…ほんとにそのときも言葉にならなかったですね。こんなことってマジであるんだなっていう。

菅野：活動していく上で心持ちの変化はありましたか？

ＪＱ：ほんとに真面目になったと思います。真面目だったんですけど元々。ちゃんとやろうというか、言い方悪いんですけど、1個１個の自分たちのやる悪ふざけだったり、すべてに本気になろうって思えたっていうか、中途半端なことだけはしないっていうのはほんとに思いましたね。

菅野：受け取り手の顔が見えたからってことなんですね。いやぁ、LIVEっていいものですね。

ＪＱ：そうですね。LIVEはいいっすね。

菅野：お客さんにとっても「やっと会えた！」みたいなところがあると思うけど、やってるほうからしてもそういう感覚になるんだなぁっていうのが。

ＪＱ：LIVEはほんとに僕たちだけじゃないなっていつも思わされるというか、空気が違うんで1回１回。演奏もその度に変わっちゃうんで。

菅野：なるほど。じゃあこのNulbarichの転機となったLIVE。渋谷WWWの初ワンマンのセットリストのなかから1曲お届けしたいんですが、今、セットリストがここにありますがどの曲にしましょうか？

ＪＱ：一番お世話になったんじゃないかなという曲を聴いてもらいたいと思います。Nulbarichで“NEW ERA”。

ARTIST INFORMATION

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Nulbarich

メンバーであるシンガーソングライターJQがプロデュースするバンド。

親交の深い仲間と共に、スタイル・シチュエーションなどに応じたベストなサウンドを創り出す。

ファンク、アシッド・ジャズなどのブラックミュージックをベースに、ポップス、ロックなどにもインスパイアされたサウンドは、国内外のフィールドで唯一無二のグルーヴを奏でる。

Nulbarich(ナルバリッチ)という名前には、Null(ゼロ、形なく限りなく無の状態)、but(しかし)、Rich(裕福、満たされている)から作られた造語であり、形あるものが全てではなく、形の無いもの(SOUL、思いやりや優しさ含めた全ての愛、思想、行動、感情)で満たされている「何も無いけど満たされている」という意味が込められている。